撮影日記


2023年02月12日(日) 天気:晴

Kodak DCS 460はWindows2000でも接続できる

Kodak DCS 460およびDCS 420は,1994年に発売されたデジタル一眼レフカメラである。世界ではじめて市販されたデジタル一眼レフカメラは,1991年に発売されたKodak DCS 100であるとされている。これは,Nikon F3の裏蓋に撮像素子を組みこんだ本体と,デジタル処理のユニットとがケーブルでつながれたスタイルをしていた。つづいて,1992年にはKodak DCS 200が発売された。これは,Nikon F-801Sの裏蓋をはずして,かわりにハードディスクドライブを内蔵したデジタルユニットを取りつけて一体化したものである。なお,Nikon F-801Sの部分には4本の単3形乾電池,デジタルバックの部分には6本の単3形乾電池が必要である(2020年10月14日の日記を参照)。
 Kodak DCS 460とDCS 420とが発売されたのは,1994年のことである。これらは,Nikon F90とデジタルユニットを組みあわせて一体化したもので,充電式のバッテリーが内蔵されている。また,記録メディアをPCMCIAカードスロットに挿入して使用できるようになった。とくにKodak DCS 460は,デジタル一眼レフカメラとして世界ではじめて600万画素の撮像素子を内蔵させたものとされている。この機種から,デジタル一眼レフカメラがフィルムと置き換わる可能性を見せはじめたといえる。

Kodak DCS 460およびDCS 420に充電式のバッテリーが内蔵されていることはそのまま,運用上のネックにもなる。バッテリーの充電が切れてしまったら,充電をしなおさないと続けて使うことができない。バッテリーパック式であれば,予備のバッテリーパックを用意しておくことでバッテリーの残量を気にせずに撮影をつづけられるのだが,Kodak DCS 460およびDCS 420ではそうはいかないのである。
 近所のウメが咲きはじめたので,久しぶりにKodak DCS 460とKodak DCS 420を使おうと考えた。ところが,充電器がエラーになって,内蔵させたバッテリーに充電ができない。内蔵させたセルの一部が不良になったようなので,交換をした。なお,内蔵させているのは本来のバッテリーである「1.2VのNi-MH電池8本組」ではなく,「3.7Vのリチウムイオン電池3本組」である。充電には,TOSHIBAの小型パソコンLibretto 20の充電器を使用するようにしている(2016年1月21日の日記を参照)。
 Kodak DCS 460およびDCS 420は時計を内蔵しており,画像ファイルに撮影日時が記録される。交換するために一時的にバッテリーを切り離すことになるが,そのときこの時計がリセットされて,つぎにバッテリーをつないだときに「1990年1月1日0時0分0秒」からふたたび時を刻みはじめる。これを現在の日時にあわせるためには,Kodak DCS 460およびDCS 420をパソコンに接続し,専用のソフトウェアを使って時計をパソコンと同期させる必要がある。パソコンとは,SCSIで接続する。これまでは,Kodak DCS 460およびDCS 420が発売された時代にあわせて,NEC PC-9821V10を利用してWindows 95でSCSI接続のできる環境を利用してきた(2019年4月9日の日記を参照)。ただ,このパソコンはそれなりに大きく重い。頻繁に使うものではないので,ノートパソコンで接続できる環境をつくっておきたい。


PCカードタイプのSCSIインタフェースを入手したので,IBM ThinkPad R30にWindows 2000でSCSI接続のできる環境をつくった。そして,Kodak DCS 460およびDCS 420の接続に必要なソフトウェア「DCS TWAIN Data Source 」(v5.9.3)をインストールした。Windows 2000の環境でもkodak DCS 460およびDCS 420を接続でき,時計を合わせることもできたのである。


手持ちの接写では,いわゆる望遠マクロよりも標準系レンズのほうが無難なわけだが,背景の処理が難しいなど構図はつくりにくい。

Kodak DCS 460, AF-S DX Micro-NIKKOR 40mm F2.8G

このウメは,道ばたに生えているよそ様の木でもあり,とくに思い入れのある木ではない。しかし,よく目立つところにあるのでこの花が咲くと「ああ,もう2月も半ばなのね」と思ってしまう,そんな木である。

Kodak DCS 420, AF-S Zoom-NIKKOR ED 24-120mm F3.5-5.6G VR

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