撮影日記


2019年01月06日(日) 天気:曇

部分日食の日

今日は,全国的に部分日食を見ることができた。日本国内で日食が見られるのは,2016年3月9日以来のこととなる。
 今日の部分日食は,広島では最大で太陽の35%が欠けて見えることになるので,それなりに見ごたえがある。しかし,空には厚く雲がかかっている。太陽の姿は,まったく見えそうにない。

今年は土曜日日曜日の位置が都合よく,お正月休みが例年よりも少し長いものになった。そのかわり,仕事がたまる。仕事はじめは明日だが,今日は少し仕事を片付けておくことにした。ただ,少しだけでも日食は見ておこうと思う。なぜならば,次に広島で日食が見られるのは今年の12月26日だが,あまり大きく欠けない。その次は2020年6月21日に50%弱が欠ける部分日食が起こるが,梅雨時であり見られない可能性も高い。そのつぎは,2030年6月まで10年間も,広島で日食を見ることができない。今日の日食を逃すわけには,いかないのである。
 期待のできない曇り空であったが,9時半をすぎて食がかなり進んできたころには,ところどころ雲が薄くなっているところが見えてくる。そのようなところに太陽が位置すれば,その姿をなんとか判別できる。これくらいの状態であれば,モノクロフィルムを感光させてつくったフィルタ(2009年7月23日の日記を参照)を利用しなくても,ND8くらいの減光フィルタでじゅうぶんにまにあう。

Nikon D300, SIGMA 28-300mm F3.5-6.3 DL HYPERZOOM, Kenko PRO ND8

晴れることが期待できなかったので,カメラもレンズも,最低限の組みあわせとした。シグマの28-300mmズームレンズを選んだのは,手元にある300mmをカバーする望遠レンズで,もっともコンパクトなものだったからである。フィルタ径は72mmであり,うまいぐあいに72mmのND8フィルタを確保していたので,そういう面でも好都合である。
 薄い雲を通じても,太陽が欠けている姿はよくわかる。しかしながら,まったくのモノトーンであり,絵としてあまりおもしろくない。

Nikon D300, SIGMA 28-300mm F3.5-6.3 DL HYPERZOOM, Kenko PRO ND8, Nikon O76

そこで,オレンジフィルタを重ねて撮ることにした。現実の色とはまったく異なるのだが,見た目としてはこのほうがおもしろい。72mmのオレンジフィルタを確保していたことも,幸いであった。
 2012年5月21日の金環食ほどの迫力ではないが,こういう現象を眺めることは,楽しいことである。


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