撮影日記


2010年11月13日(土) 天気:曇

三段峡はまだ楽しめる

猛暑と言われた夏も,もう過去のこと。寒いと感じる日もある,今日このごろである。ヒガンバナの開花は例年よりも2週間ほど遅れていた(2010年10月5日の日記を参照)が,紅葉の進行はどうだろうか?
 気にはなるのだが,週末にはなにかと予定が入っていたため,ようやく今日になって,三段峡を訪れることができた。
 例年,三段峡の紅葉の見ごろは,11月3日ころだと感じている。紅葉の進行が例年通りだと,今年はかなり遅いことになる。一方,例年よりも進行が遅いなら,まだまだ盛りだろう。道々うかがえる紅葉のようすは,盛りをいくぶんか過ぎたような状況。例年にくらべて,著しく進行が遅れているわけではなさそうである。しかしまだまだ,楽しめそうな,そういう期待が持てる状況だ。

餅ノ木の集落に着いて,あたりを見まわす。山の色はほどよく焼け,まだ十分に楽しめる。今日の天気は,いまひとつよろしくない。晴れ間がほとんど期待できない,曇り空である。また,風もほとんど感じない。そのせいか,思ったほど寒くない。マミヤプレスにレンズ4本という,私として定番の機材を背負って歩きだす。
 峡谷の探勝路の周囲では,まだよく紅葉している木もあるが,すでに落葉してしまった木も少なくない。その分,見通しがよいわけで,むしろ今日くらいが撮りごろと考えてもよさそうである。しかしながら,今日はあまりゆっくりとはしていられない。だから,撮影対象は三段滝に限定することにして,足を速める。
 三段滝に到着したのは,8時ころ。三段滝の正面の展望台には,ほかの人も1人,2人とやってくるが,まだ混みあうような状況にはならない。少し高いところを陣取って,まずは正面から何カットか撮影する。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100VS
Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 50mm F6.3, E100VS

三段滝が,ちゃんと三段に見える位置だから,当然ながらこの展望台から写真を撮る人が多いわけだ。一方,低いところから見るのも,滝と紅葉のバランスがよくて好きである。しかしながら,三段滝が三段に見えないのでは,あまり人気はないのかもしれぬ。
 空は明るい曇りで,光がよく回りこんでくれており,不必要などぎつい影が生じていないのはありがたい。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100VS

また風もないので,枝が揺れるのを気にせず,スローシャッターを利用することができる。これは,超広角レンズで紅葉した枝にぐぐっと近づいて撮ったもの。左側の滝がまっすぐに落ちているように見せるために,カメラをそうとう斜めに傾けている。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 50mm F6.3, E100VS

気がつくと,すでに9時を過ぎている。団体らしき人も含めて,かなりの人が三段滝に姿を見せるようになっていた。フィルム2本を撮ったところで,撮影を切り上げる。
 帰路,筒賀神社に立ち寄って,大イチョウがすっかり黄色い葉に包まれている状況を確認する。来週あたり,ちょうど葉が舞い落ちる状況が撮れそうに思うが,さて撮影に出かける時間ができるかどうか。状況の記録を兼ねて,手早く何枚か撮ってしまおうと,ここではRB67を使うことにした。手早く撮るには,やはり一眼レフカメラがよい。
 と,ここでトラブル発生。
 RB67が故障した。
 PORTRA400VCを装填し,シャッターレリーズボタンを押したところ,いつものパションという音がしない。ミラーが動きかけたところで停止してしまっており,シャッターレリーズボタンも反応しなければ,チャージレバーも固まって動かない。
 まあ,このあと用事があるのだから「早く帰れ」ということだろう。


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