撮影日記


2006年09月15日(金) 天気:晴のち曇

110フィルムはまだ使える

先週,急用が発生して大阪に行った際に,梅田のヨドバシカメラに立ち寄ったところ,フィルム売り場が激減していたことに衝撃を受けた。さらに,110フィルムがなかったことが,それに追い討ちをかけてくれた。
 このことを,大阪にいる友人に話したところ,「110フィルムは別の場所にある」というのである。そのあたり,詳細に聞いてみると,こういうことのようだ。
 冷蔵棚は,大幅に縮小された。そこには,モノクロフィルム,プロ用カラーネガフィルム,ポジフィルムなどが用意されている。それとは別に,一般向けカラーネガフィルムの売り場があって,そちらに110フィルムは置いてある,という。
 MINOXフィルムが冷蔵棚にあったにもかかわらず,110フィルムやIX240フィルムが冷蔵棚になかった理由として,MINOXフィルムには「リアラ」があるからじゃないか?と,友人は推測していた。それに対して,110フィルムやIX240フィルムには,一般向けカラーネガフィルムしかないようである。とりあえず,納得のいく回答である。次の機会には,自分の目で,そのあたりも確認しておきたい。

しかし,MINOXフィルムには「リアラ」があるのに対し,110フィルムには「リアラ」がないのは,どういうことだろうか?私は「リアラ」を使わないので,「ないと困る」というわけではない。「リアラ」はこだわる人を対象としたフィルムだ。MINOXフィルムにはマニア層のユーザが多いのに対して,現在,110フィルムやIX240フィルムにはマニア層のユーザが少ない,ということだろうか?
 冷蔵棚には,FORTEやFOMAも含めて,各種モノクロフィルムがまだ健在であった。そんな「特殊な」フィルムが売られているのに,より一般的な110フィルムやIX240フィルムが売られていないということは,「製造販売終了」すら想定せざるを得なかったのである。実際,ずいぶんと前から,富士フイルムのウェブサイトで紹介される商品ラインアップには,110フィルムの記載は見られない。製造販売終了になったとしても,とくにアナウンスもされず,静かに消えていくのではないだろうか?という懸念もある。
 最近,富士フイルムは,かなりの写真用品の販売終了をアナウンスした。まずは,「シングルエイト」と呼ばれる8mmフィルムである。映画愛好者の間では,フィルムによる映像の質感を重視して,作品を制作する人たちも少なからずあったようだ。この発表を残念に思っている人も少なくないであろう。最近は,ディジタルビデオカメラで撮影し,パーソナルコンピュータにデータとして取りこんで編集することがやりやすくなっているようだ。家庭用ビデオが登場したころは,「ビデオは編集がむずかしい。8mmフィルムは,ランニングコストは多少高いが,編集が容易である。だから,8mmフィルムはなくならない。」という意見もあったようだが。
(http://fujifilm.jp/information/20060425/index.html)
 あわせて,モノクロペーパーや薬品のラインアップも,大幅に整理されるようである。
(http://fujifilm.jp/personal/film/monochrome/index.html フィルム,ペーパー,薬品等の一部の製品に,平成19年3月ころに販売終了となる予定が記されている。)
 こういう流れのなかで,静かに110フィルムが消えていってしまわないように,気をつけておきたいものだ。

今日,いつもお世話になっているラボの人に尋ねてみたところ,「110フィルムの現像は,まだまだ受けつけますよ。」という回答を得られた。あまり量を消費することはないと思うが,110フィルムをもうちょっと買っておこうと思う。せっかく,PENTAX auto110を入手したのだから・・・。


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