撮影日記


2006年08月26日(土) 天気:晴

ローライフレックスSL35Mを使ってみる

伊吹山や醒ヶ井を訪れたのは,先週のことである。このときに使用したフィルムを最後まで使い切るべく,「ローライフレックスSL35M」をもって平和公園にでかけた。
 平和公園には,観光バスの姿が多く見られた。そのせいか,観光客と思われる人の姿が多い。団体旅行と思われるグループも,何組も見かけた。そのせいか,カメラをもっている人の姿も多い。しかしその多くは,すでにディジタルカメラのようである。ところが,たまに一眼レフカメラを見かけると,それは「ニコマート」だったりする。いわゆる「マニュアルカメラ」を使う人は,ディジタルカメラが主流になった今でも,それまでと変わらず,「マニュアルカメラ」を使い続けているということなのだろう。
 残念ながら,「ローライフレックスSL35」シリーズを使っている人を見かけることはなかった。いや,これまででも,そんな人を見かけたことはない。

「ローライフレックス」というと,高級「舶来品」のイメージがある。ところが,この「ローライフレックスSL35M」は,西ドイツ製ではなく,シンガポール製である。シンガポール製は,「高級」なイメージと結びつかないのであろう。もっとも「舶来品」とは,「船で運ばれてきたもの」という意味である。西ドイツ製だろうと,シンガポール製だろうと,「舶来品」であることには変わりないはずなのだが,そのあたりがまあ「イメージ」というものの影響であろうか。
 「ローライフレックスSL35」用の交換レンズには,西ドイツ製の「カール・ツァイス」レンズが用意されていた。これは,「イメージ」としても「舶来品」であっただろう。だから,高価に流通していたはずだ。その結果,人々は,「高い」お金をだして「シンガポール製」のカメラを買いたくない,という気持ちになったのではないか,などと勝手に想像している。
 また,「ローライフレックスSL35」のシリーズは,故障しやすいという風評がある。とくに電気系統が弱いようで,電子シャッターのモデルはたいへん壊れやすいといわれている。さらに,日本国内での販売やアフターサービスの体制が十分ではなかったのか,修理にはかなりの時間と費用がかかったという話もある。これでは,積極的にこのシステムを利用しようという人は,かぎられたものになってしまうのであろう。

さて,今回入手した「ローライフレックスSL35M」も,実は内蔵露出計が不調である。したがって,単体露出計を別に用意しての今日の撮影となった。Planar 50mm F1.8の描写は,カリっとしたもので安心して使える好ましいレンズである。もっとも,晴れた夏の日であれば,よほどの「クソ」レンズでもなければ,そこそこ良好な描写を示してしまうというものかもしれない。

Rolleiflex SL35M, Planar 50mm F1.8, Centuria200

ついでに,先週,伊吹山で撮った画像も紹介しておく。

Rolleiflex SL35M, Planar 50mm F1.8, HD400

昨日の日記では,「巻き上げが滑らかではない」ということも書いた。具体的には,8割がた巻き上げたあとにシャッターのチャージがおこなわれるのであろうか,最後の2割ほどが急に重くなるのである。また,シャッターレリーズボタンがやや遠いことは,とくに縦位置で構えたときに,シャッターレリーズボタンを押しにくく感じさせてくれるのである。ファインダーは見やすいものの,全体の使用感としては,このカメラは決して「高級なもの」とは思われない。
 ただ,こういうシンプルなカメラは,なんだかんだ言って,使いやすいのも事実である。「ニコマート」のように大きいが,それほど重くない。プラスチックのカバーは安っぽいが,メカメカしさもなく優しい印象のカメラである。これには,附属してきたレンズがF1.8という比較的小型のものだったことがよい影響を与えているのかもしれない。
 となると,交換レンズ群にも興味がわいてくるのであった。

このあと,いつものように金座街へ向かった。「アカデミイ書店」の前で,二眼レフ「ローライフレックス」をぶらさげて歩いている男性を見かけた。同じ「ローライフレックス」でも,実際に使われている台数には,そうとうな差があるのだろうと想像する。
 ローライのカメラでは,二眼レフ「ローライフレックス」や35mm判コンパクトカメラ「ローライ35」のシリーズが有名であり,人気も高いようである。ところで,「ローライ35」シリーズには,西ドイツ製のものとシンガポール製のものがあり,シンガポール製のものは西ドイツ製のものよりも安価に流通しているようである。中古カメラの価格は,なんといっても人気を反映しているのである。
 一方で,「ローライフレックスSL35」シリーズの交換レンズには,西ドイツ製の「カール・ツァイス」レンズのほかに,日本製「ローライナー」レンズも用意されている。システムそのものにあまり人気がないせいか,どちらにしても,これらの交換レンズはあまり見かけることがない。はたして,今後,この交換レンズを私は買い増していくのだろうか?乞うご期待である(笑)。

いや,期待されても困るのであるが。


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