撮影日記


2006年04月23日(日) 天気:曇のち晴

雨上がりのチューリップを撮る

自宅で植えているチューリップの花も,そろそろ終わる時期になってきた。最後にもう少し,これを撮っておこうと思った。外へ出ると,早朝まで降っていたと思われる雨もあがり,花びらに雨のしずくがたくさん残っている。陽射しはまだないが,空は明るく,風も弱い,まさに撮りごろな朝だといえるだろう。
 Mamiya-sekor 250mm F5で接写したときの柔らかい雰囲気を利用したく,今日もスペーサーセットをつけて,強引に(笑)接写を試みることにした。今日は,白飛びに強いとされるE100GPを使い,全体にハイキーにしてやさしい雰囲気が表現できないものかと,試すことにした。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 250mm F5, E100GP

雨上がりのため,多くの滴が残っている花もある。35mm判一眼レフカメラを使って撮る場合は,その滴の1つ1つに写りこんだ周囲の風景すら見えてくるくらいに接近して撮りたくなる場合もあるだろう。しかし,Mamiya Universal PressにMamiya-sekor 250mm F5をつけて,スペーサーセットを併用した程度では,これくらいがせいいっぱいである。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 250mm F5, E100GP

それにしても,スペーサーセットを組みかえながら,被写体との距離を調節するのは,楽ではない。もし,蛇腹でいくらでも伸びていく,というシステムであれば,ずっと楽に接写ができるだろう。
 そこで,TOYO-VIEW 45Cの出番となる(笑)。
 TOYO-VIEW 45Cに,マミヤプレス用フィルムホルダをつけるための,クイックロールスライダーを取りつけ,蛇腹を伸ばして花に接近していく。まだ,伸ばし方が足りない。レールを延長して,目いっぱい伸ばしてみる。これで,花が画面いっぱいに写りこむようになる。軽くアオリ操作を加え,十分に露出を与えて撮れば,ほぼ期待通りの写真が得られた。

TOYO-VIEW 45C, FUJINON 210mm F5.6, E100GP

近所の公園では,花壇に多くのチューリップが植えられている。こちらも,花に傷みが目立ちはじめており,そろそろ終わりの時期である。あまりにも見事に並んでいるので,こちらでも撮影をすることにした。こういう場面も,蛇腹をどんどん伸ばせて最短撮影距離を気にする必要がない,また,アオリも自在に効かせることができるTOYO-VIEW 45Cの方が,なにかと撮りやすいようにも思うのだが,トヨビューのセットは,自宅の前に持ち出すだけでもけっこう面倒なものである。ましてや,たとえ徒歩数分の近所の公園であっても,そこまで持っていくには,台車くらいは欲しくなるというものだ。
 だからここでは,素直にMamiya Universal Pressとスペーサーセットで撮ったのである。
 ともあれ,チューリップは,身近な被写体である。そうでなければ,マミヤプレスやトヨビューなんかで接写をしようなどと,私が思うはずがないのである。身近な被写体は,身近なところで撮るのがいい。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 250mm F5, E100GP

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