撮影日記


2006年03月20日(月) 天気:晴

困ったときのパーマセルテープ

先日いただいた「サボワ・ロワイエII」は,どうも,ピントリングの指標がずれているようだ。いただいたカメラは,前玉が範囲以上に回転しないためのピンが取り外されており,不用意に使用していると,前玉がはずれてしまうという問題がある。そのピンを取りはずすには,前玉をはずさなければならないのだが,ピンがあるかぎり,前玉がはずれる位置まで回転しない。
 すなわち,ピントリングを止めるネジを外して,分解されていることになる。
 その結果,ピントリングの指標が本来の位置とはずれた状態で,組みなおされていたようだ。今日は,この点について,調整をしてみよう。

まず,現在,どれくらいピントリングの指標がずれているかを確かめたい。こういときは,フィルム面の部分にピントグラスに相当するものを置き,シャッターをB(開いたままの状態)にして,ピントグラスの像を確認すればよい。
 こういうとき,レンズユニットの部分がすっぽりとはずれる「サボワ・ロワイエII」は,便利である(笑)。しかも,三脚のネジ穴は,この部分についている。
 ピントグラスとしては,エキザクタ用のウエストレベルファインダーを利用した。このピントグラスも,パーマセルテープで簡単に固定できる。

この状態で,あとはシャッターをBにすればよい。「サボワ・ロワイエII」のシャッターは,B,1〜1/300まであるので問題ない。・・・・・問題ないはずであった。しかし,ケーブルレリーズを接続するところが見あたらない(笑)。しかたないので,シャッターをチャージし,シャッターレリーズレバーもパーマセルテープで抑えておくことにした。
 そうやって,ピントリングの指標を無限遠や近距離で調整し,「サボワ・ロワイエII」をなんとか実用できる状態に復活させたのである。

SAVOY ROYER II, BERTHIOT 50mm F2.8, JX100

パーマセルテープは粘着力も強く,貼った後もきれいにはがれやすい。堀内カラーから「黒」と「白」が発売されているが,「黒」は遮光性も高いので,大判カメラの蛇腹が破れたときの補修などにも使えるだろう。手元に1つ,持っておけば便利である。


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