撮影日記


2016年08月13日(土) 天気:晴

Kenko KFS-500でミノックス判フィルムを取りこめるか?

8月10日は「バイテンの日」である(2013年8月10日の日記を参照)が,今年はなにかと忙しくて「バイテンの日」の準備を怠ってしまった。今年の「バイテンの日」は,大判写真を撮影することなく,過ぎてしまった。「バイテンの日」の撮影ができないなら,その翌日,8月11日の「ミノックス判の日」の撮影はしておきたいのだが,「バイテンの日」の準備をする時間がとれないのだから,その翌日の「ミノックス判の日」のためにフィルムを作成する(2014年8月5日の日記を参照)時間を確保するのも厳しい。とりあえず,カメラの動作チェックだけでもしておこうかと,ACMEL MDを取り出してみれば,なんとフィルムが入っている。よく見れば,まだ撮影していないフィルムが1本あった。そうか,昨年4本つくったフィルムのうち,まだ2本しか現像していなかったのだ(2015年8月26日の日記を参照)。
 ACMEL MDに入っていたフィルムを使いきるとともに,まだ撮影していないフィルムはYashica Atronに装填して使うことにした。

Yashica Atron, Yashinon 18mm F2.8, ACROS

この画像は,Kenko KFS-500という廉価版フィルムスキャナで取りこんだ。
 Kenko KFS-500という装置について簡単に言えば,フィルムホルダにフィルムをはさんでして所定の位置にセットすれば,そのまま内蔵されているディジタルカメラでフィルムを撮影することになる。一般的なスキャナのように,イメージセンサが少しずつ動いて取りこむのではないから,話が早い。ただ,KFS-500では,取りこみのときになんの調整もできない。ピントの調整もできなければ,露出の調整もできない。取りこみたい範囲を指定する,ズームのような機能もない。調子のよいネガであれば,それなりに調子よく取りこめる。そうでない場合は取りこんでからの調整になるが,じゅうぶんに調整しきれないこともある。
 KFS-500でただ1点,調整のできるポイントがある。それは取りこみ範囲を限定する機能である。KFS-500は,35ミリフィルムいいかえればライカ判のフィルム専用のフィルムスキャナであるが,付属の取りこみソフトには,110判も選択できるようになっている。取扱説明書では「使えません」と記されているが,110判を選択して取りこみを実行すれば,ちゃんとその範囲だけが取りこまれる(2016年2月9日の日記を参照)。
 KFS-500のフィルムホルダで110判のフィルムを読みこめるようなガイドを仮につくり,これを使って取りこんでみたところ,なかなか具合がよかった。なによりも,取りこみが楽である。そこで,ミノックス判のサイズにあわせたものもつくって取りこんでみたのだが,いまひとつすっきりした結果にならない。取りこむときの「余白」が大きすぎて適切な露光が得られないのか,あるいは,今回のネガの状態が悪いだけなのか。ただ,これまでのようにフラットベッドスキャナで取りこむより,はるかに楽なのは間違いない。

Yashica Atron, Yashinon 18mm F2.8, ACROS

ともあれ,夏を感じるままに,Yashica Atronを向けて,シャッターをレリーズした。

Yashica Atron, Yashinon 18mm F2.8, ACROS

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