撮影日記


2015年08月26日(水) 天気:晴

ヤシカ「アトロン」で撮り歩く

ヤシカ「アトロン」で撮ったフィルムを現像した。一晩放置して乾いたのでネガをチェックしようとしたのだが,ライトボックスが点灯しない。スイッチを押しても,うんともすんとも反応がない。蛍光灯の寿命が尽きるとしても,だんだん点灯が鈍くなり,点滅するようになるなどと過程を経るはずで,急に点灯しなくなることはない。ということは,どこかが断線していることがもっとも疑わしい。分解してみたところ,安定器につながるコードの半田がはずれていたことが判明。半田づけをやりなおせば,修理完了である。

ということで,7月に入手したヤシカ「アトロン」の試し撮りの結果を見ることができるようになった。Yashica ATORONは,ミノックス用フィルムを使う,超小型カメラである。いま,ミノックス用フィルムを購入できるのはごく限られたお店だけになっているが,カートリッジは再利用が可能なので,135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)から切り出したフィルムを詰めて,フィルムを自作することも可能である(2014年8月5日の日記を参照)。このようにして自作したミノックス用フィルムは50枚撮り以上の長さがあるのだが,巻き上げ等に支障がでるので,撮影するのは40コマくらいまでにしておくのが無難なようである。
 なお,ミノックス用フィルムの幅は9.5mmであるが,これより広くなると巻き上げに支障が生じるため,9mmをちょっと越えるくらいで切るようにしている。その結果,9mmよりもごくわずか幅が狭くなってしまったため,フィルムの幅に対して画面がほぼいっぱいになっている。これ以上,幅が狭くなると,撮影画面がフィルムからはみ出してしまうだろうから,次にフィルムをつくるときには気をつけるようにしたい。

フィルム1本で約40コマが撮影可能であるから,7月末からの約1ヶ月で,ようやくフィルム2本分を撮影することができた。
さて,Yashica ATORONを使った初日は,健康診断の日。お昼前ころに,横川から寺町にかけての界隈を歩いてみた。
 寺町にはその名前が示すとおり,多数のお寺が連なっている。そこに連なっているのは,お寺だけではない。生花を扱うお店,仏壇や仏具を扱うお店,そして,墓石を扱うお店などもある。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

墓石を扱うお店の看板の文字が,かろうじて解像しているように見える。Yashica ATORONは固定焦点であるが,日中で絞り込まれた状態ならば,10mくらい先はなんとか被写界深度内にあるということになりそうだ。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

露出計はカメラ上面にあって,見やすくできている。露出計の針が示すところにダイアルをあわせるだけでシャッター速度と絞りとが決まるようになっているが,ダイアルの突起を利用して回そうとすると,フィルム感度の設定が変わってしまうので要注意。
 固定焦点カメラの常として,ピントの位置はやや手前にあるように見える。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

巻き上げもシャッターレリーズも,ほどよい感触がある。撮影していて,気分はよい。ただ,遠方にある文字は,やはり判別が難しいようだ。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

手にもってぶらぶら歩きながら,どこでもシャッターレリーズできる。周辺の歪曲や減光などはないようで,撮った結果を見るかぎり気にならない。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

広島市内には,こういう手押しポンプがあちらこちらにある。すでに使われていないようなものも少なくないが,まだまだ現役のものもあるようだ。固定焦点だから,そのままテンポよく撮ることができる。

Yashica ATORON, Tessar 7.5cm F3.5, ACROS

一通り歩き回ったところで,昼食とする。
 レンズは悪いものではないようなので,ピントの調整ができるともう少しきれいに撮れそうなだけに,そこが残念である。
 結論として,Yashica ATORONは楽しいカメラであるが,ピント調整ができないのが残念である。ミノックス判のカメラとしてはもう1台,ACMEL MDをもっているが,こちらの露出はAEで調整され,ピントも目測で調整可能である。そして,Yashica ATORONよりもさらに小さく軽い。一方で,Yashica ATORONの機械としての感触は,とても気持ちよい。いま,私のなかではこの2台の優劣をつけがたい。


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