撮影日記


2007年01月13日(土) 天気:晴

ステレオピンホールカメラを組み立てる

ようやく,昨年末に購入した学研「大人の科学マガジンvol.14」の「ステレオピンホールカメラ」を組み立てる気になった。附属の冊子(しつこいようだが,実際には冊子が本体であり,カメラが付録である)には,「組立時間1時間」とあるが,30分もあれば実際には組みたてられるであろう。
 以前(「大人の科学マガジンvol.3」)の「ピンホールカメラ」にくらべると,カメラとしての完成度も高いと思う。

組み立てた,「ステレオピンホールカメラ」。

このカメラの特徴としては,大きく2点があげられる。まず,「ステレオ写真」を撮影できることがあげられるだろう。しかも,このマガジンの付録は,この「ステレオピンホールカメラ」だけではない。ステレオ写真を容易に立体視できるための,ビューワもそこには含まれているのである。
 ステレオ写真は,左右それぞれの目に相当する角度で撮られた2枚の写真を,同時に,左右それぞれの目だけで見ることで,立体画像として認識できるものである。どのようにすれば,そのような見方ができるのであろうか。
 たとえば,両手の人差し指を,向かい合わせにしてみよう。

ぼーっと見ていると,左右の指がしだいに近づいていくように見えるはずだ。

これを,ぼーっと見てみよう。左右の指が,次第に近づいていくように見えるだろう。
 この感覚を覚えておくとよい。
 次に,ステレオ写真を用意して,同じような感覚でぼーっと見てみよう。左右の写真がしだいに近づいていって,重なってしまうように見えるようになるだろう。このとき,写真がはっきりと見えるように努力すれば,立体的な画像がそこに見えてくるはずである。

ことばで言うのは簡単だが,実際にやってみると,なかなかうまくできないかもしれない。私も,これができるようになるまでには,何時間かの練習が必要だった。しかし,一度,できるようになってしまえば,あとはあまり苦労することなく,立体写真を楽しむことができるだろう。
 しかし,それでは,多くの人が立体写真を楽しむことはできない。容易に立体写真を楽しむための装置が,立体写真用のビューワなのである。かつて,ステレオカメラや,ステレオ撮影用アダプタなどは,ビューワとセットになって売られることも多かったらしい。だから,「ステレオピンホールカメラ」にビューワがセットになっているというのは,たいへん合理的なことであるのだ。これは,ステレオ写真の入門機としても適したものになるだろう。

さて,このカメラのもう1つの特徴は,「パノラマ撮影」ができることである。「パノラマ」と言っても,コンパクトカメラなどに用意されている,視野の上下をカットしただけの「パノラマ機能」ではない。そんなものは,擬似パノラマ,エセパノラマ,偽パノラマ,パノラマもどきである。この「ステレオピンホールカメラ」の「パノラマ撮影」機能は,2コマ分のフィルムに写しこむことができるもので,擬似パノラマなどとは一線を画したものである。

この仕切り板をはねあげることで,2コマ分の「パノラマ撮影」が可能になる。

もっとも,パノラマ写真の愛好家の方なら,「ヘッドがくるっと回転するタイプのカメラで撮ったものだけが,真のパノラマ写真である。」などと主張されているかもしれない・・・・。

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