撮影日記


1998年11月01日(日) 天気:はれ

バルナックおやじがКиевに注目?

先週末は,所用あって京都に行った。ちょうど京都御所が一般公開をしていたので,ついでに寄ってみた。
 それにしても,広いところである。京阪を利用するのが便利で,出町柳駅からそれほど遠くないように見えたのであるが,御所参観の入り口は,京阪出町柳駅からもっとも遠いところにあったのである。市営地下鉄の今出川駅を利用した方がはるかに楽だっただろう。

御所の参観時間は15時までだった。私が到着したのはすでに14時40分ころであったが,まだまだものすごい行列である。入り口では手荷物検査がおこなわれており,カバンを開けておくようにとの指示があった。もっとも検査は,軽く中を見るだけでX線までは使わないようである。
 列について御所に入っていく。人によって,それぞれ興味をもつ点はことなるであろうが,私は建物の屋根の造りに魅力を感じた。この日に用意したカメラは,Киевと初代ピカイチである。Киевにもネガカラーを装填しており,ノブをきゅきゅっと巻き上げ,チャっと軽くシャッターを切る。一眼レフと違い,シャッターの音が極めて軽いところが,この種のカメラの魅力だろう。中指でヘリコイドギアを操作してピントをあわせ,人差し指でシャッターを切るのだ。
 買ったКиевにはストラップ付き革ケースがついていたが,私は革ケースをあまり使いたくないので,ジャンクで買ったフジカのストラップ(200円)をつけ,肩からぶら下げていた。

庭園の片隅の松を撮ったとき,シャッターを押してほしいと頼まれた。さしだされたカメラは,Canon EOS kissである。ふと周囲を気にしてみると,望遠ズームレンズをつけた一眼レフカメラを持った人がうじゃうじゃいる。そんな中に,フジGA645シリーズをでも軽くスナップしている人がいた。こういう人混みのなかでは,そんなスタイルの方がかっこよく見える。Киевとピカイチという簡素なスタイルで行ったのは正解だったね,と思った。
 さらにКиевで撮っていると,私の方をじろじろみているオジイサンがいるのに気がついた。彼の方を見ると,その手の中にバルナックライカ(どのモデルなのかまでは判別できない)があった。私のКиев,やっぱり遠くからではContaxに見えるんだろうな。それで「こいつ,若造のクセに生意気な」くらいに思われていたのかも知れない(笑)。

この日の午前中,カメラのナニワ日本橋店のジャンクコーナーで,40.5mm用のフードを200円でゲットした。「minolta」や「JAPAN」という文字が大きく刻まれたフードである。それらの文字を消して,かわりにレタリングシールを「Kiev」とか「CCCP」などと貼ってみようかなと考えている。


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