撮影日記


1998年10月31日(土) 天気:はれ

ライカM6のテレビコマーシャル?

フォトキナでは,今回もいろいろな新製品が発表されたようだ。残念だが,個人的には特に興味深いものはみあたらない。話題としては,「ペンタックス67IIはAFにならなかった」「CONTAXが中判システム一眼レフを発表した」「ライカM7は出なかった」というものが目立った。しかし,ライカM6は,マイナーチェンジを発表していた。

ところで,テレビをみていたら,画面に突然ライカM6の姿があらわれた。かまえているのはキムタクのようである。あなたはその画面を見たことはあるか?
 しかし,これはいったいなんであろうか。まさか,あのライカが新モデルの発表にあわせてテレビにコマーシャルを流すようになったのであろうか?それもわざわざキャラクターとしてキムタクを起用しているなら,その意気込みは半端ではないわけだ。
 その場合,ライカとしてのマーケティングとしてはどういう判断をしたのであろうか。これまでのライカM6の購買層は,いやらしい「ライカおやじ」どもが主力であったはずだ。彼らは,ライカ以外のカメラの存在を認めない視野の狭い連中であり,その極端に偏った思想を他人に吹聴するなど一般に思慮も極めて浅い。こういうやつらは,高価なライカを平気で買ってくれるため,ライカにとってはありがたい顧客だっただろう。しかし,こいつらが主たる購買層ではライカという優れた工業製品のイメージが低下し価値が下がってしまう,ということにようやく危惧をいだくようになったのだろうか。
 そうであれば,ライカはキムタクを起用することで新たに女性をターゲットにマーケティング戦略をとるようになったのであろうか。たしかに,現在のクラカメブームは,若い女性によって支えられている面があるという。彼女らにとって,「テレビでキムタクがもっているカメラ」は「ちょっとおシャレでカッコイイカメラ」であり「こんなカメラ見たことない」となるはずだ。

しかしその実態は,競馬の天皇賞レースの宣伝であった。競馬も,ギャンブルであるというダーティなイメージを覆すためにいろいろな方法を試みているのだろう。これも,主たる顧客を,いやらしいオヤジどもから,若い女性へシフトさせたがっているに相違ない。
 そこに競馬とライカM6との奇妙な関連が見出せるのだ。


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