撮影日記


1998年08月11日(火) 天気:はれ

阪和線

いま,広島では「特急列車」を見ることができない。広島県内を走る特急列車は,新幹線と寝台特急だけである。寝台特急のうちでも,明るい時間帯に見られるのは,下りの「あさかぜ」くらいしかない。山口,島根,鳥取,岡山や四国4県,どこでも昼間の特急列車が見られるのに,広島県だけ今は走っていないのである。

鉄道を写真にする場合,その被写体もいろいろとあるだろうが,もっとも誰にでもわかりやすいものは,「特急」だろう。それが,広島県内では写せないのである。
 そこで,今,大阪に帰省していることを利用して,昨日,今日と,阪和線の特急を狙ってみた。阪和線だけでも「はるか」「くろしお」「オーシャンアロー」が見られる。とくに「はるか」は30分ごとに運転されているため,上下あわせて1時間に4回のチャンスがある。

今回,狙った場所は,「長池」という池のほとりである。ここは望遠レンズでアップを撮るよりも,広角レンズで編成全体を狙う方がいいかもしれない。うまくいけば,池の水面に列車の姿が反射して,なかなか美しい場面になるのだ。しかし,ここは釣りを楽しむオジサン方が多くいらっしゃる。そんな間に入っていって,三脚をずどーんと立てて,さらに大きなカメラを出したりすると,ジロジロ見られてあまりいい気持ちではない。
 私の周辺で「長池」は,「シャープ池」と呼ばれていた。なぜならば,シャープの本社の前だからである。南港通りはここで阪和線と踏切で交差しているのだが,ここは「開かずの踏切」で有名な場所である。そのため,ここを通るときは,よく踏切にひっかかった。そして,いろいろな列車を見ることができた。かつては,103系(水色)や113系(東海道山陽本線の153系新快速と同じブルーライナー色)に混じって,73系(通勤型)や70系(横須賀線色)などの旧型車も多く見られた。さらにキハ58系急行「きのくに」やキハ81の「くろしお」なども走っていたのである。さらに,深夜には10系寝台車も走っていたが,これを実際に見たことはほとんどない。


← 前のページ もくじ 次のページ →