撮影日記


2021年07月04日(日) 天気:曇

意外にもヘアゴムでしっかり固定

FUJINAR 18cm F4.5というレンズを入手した。シャッターを内蔵しない,バレルレンズとよばれるタイプの,大判用レンズである。

このレンズは,大型一眼レフカメラPOPULAR PRESSMAN(2020年8月29日の日記を参照)で使えないかと,入手したものである。POPULAR PRESSMANはジャンク状態の本体のみを入手したもので,本来,それに組みあわされていたレンズは入手できていない。いまは,FUJINAR 21cm F4.5と組みあわせて,とりあえず撮影ができるようにしている状態である。ただ,POPULAR PRESSMANの手札サイズに対して210mmというレンズは,少しばかり焦点距離が長すぎると感じる。おおまかに,ライカ判で60mmレンズを使うときに相当する範囲が写ることになる。個人的に,標準レンズとしてはもう少し,短めであってほしい。180mmレンズであれば,ライカ判で50mmレンズを使うときに相当する範囲が写ることになるので,都合がよい。
 問題は,このレンズをカメラに装着する方法である。木製のレンズボードを使用するカメラなので,取り付け側の座金の口径さえあわせられれば,単純な工作でなんとでもなる。FUJINAR 21cm F4.5の場合は62mmだったので,「72mm→62mm」のステップダウンリングを利用した。ピッチが異なるためにきちんとはかみあわないものの,レンズを留めるくらいであればじゅうぶんに使える(2020年8月29日の日記を参照)。
 FUJINAR 18cm F4.5も似たような外見のレンズなので同じような方法でレンズボードを作成したいが,取りつけ側の座金の口径が,中途半端である。55mmより大きく,58mmよりは小さい。これでは既製品のステップダウンリングが利用できそうにない。

また,焦点距離が短くなるので,無限遠にも確実にピントがあわせられるように,できるだけレンズボードから飛び出さないようにしたい。
 手元にあるもののなかから,使えそうなものとして62mm径のゴムフードを見つけた。これをレンズの外側にかぶせて固定すれば,いま使っている72mm→62mmのステップダウンリングを利用したレンズボードに,そのまま取り付けられるようになる。これをどうにかして固定すれば,問題が解決するはずである。

手元にあるいろいろなものを見ていると,ヘアゴムの径が,ちょうどよい大きさになっているように見えた。そこで,レンズの鏡胴と62mmのゴムフードのすきまに,押し込んでみた。たしかに,ちょうどよい大きさであった。そしてこれが,意外にもそこそこの強度がありそうなのである。

期待通り,無限遠にもピントがあうし,210mmレンズとの交換も容易である。これで,POPULAR PRESSMANの出番も増える!といいたいところであるが,このカメラで使える手札サイズのフィルムホルダを1枚しか確保できていないという大きな問題がある。このサイズのホルダとの,よい出会いを気長に待つとしよう。


← 前のページ もくじ 次のページ →