撮影日記


2021年05月23日(日) 天気:晴

印画紙とジンマーで撮るクレマチス

広島が「まん延防止等重点措置」の対象になりそうであると思っていたら,それどころか5月16日より緊急事態宣言の対象になった。また,昨日の新聞では,広島東洋カープの選手に感染者が確認されたことから,予定されていた試合が中止になったことが報じられていた。なかなか,事態が落ち着かないものである。

昨年,はじめてテールボード型(一般的な組立暗箱ではベースに対して前枠と後枠をそれぞれ折り重ねてたたむようになっているのに対して,ベースに対して垂直に固定されている前枠に可動式の後枠を接触させた状態でベースをたたむようになっている)のカメラ(組立暗箱)を入手した。レンズボードがほかの組立暗箱と共用できるサイズではなかったため,このテールボード型カメラに専用で使うためのレンズボードとレンズを用意することにした(2020年7月13日の日記を参照)。レンズは,SchneiderのSymmar 210mm F5.6である。このレンズは後玉だけでも撮影ができるようになっており,そのような撮影方法は「ジンマーの前玉外し」として知られる。前玉をはずしたこのSymmar 210mm F5.6は,370mm F12のレンズとして使うことになり,その状態に応じた目盛が刻まれている。

鉢植えのクレマチスが,白い花を咲かせている。白い花は,モノクロ印画紙で撮るのに適した被写体だ。このテールボード型カメラは,カビネ判サイズでの撮影に対応している。カビネ判用の撮り枠には,カビネサイズの印画紙をそのまま装填できるので,扱いやすい。

このカメラを使い,花にピントをあわせようと思ったが,370mmという焦点距離はさすがに長い。このテールボード型カメラでは蛇腹の長さが足りず,無限遠にすらピントがあわせられない。「ジンマーの前玉外し」を体験できるのは,まだ先のことになりそうである。

(nameless tailboard type camera, ) Symmar 210mm F5.6, FUJIBRO WP FM2

撮影した結果はシャープなもので,さすがはジンマーと言いたい気分である。


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