撮影日記


2019年09月14日(土) 天気:晴

ブランド品のカメラを救出

明日は,大阪で仕事がある。今回はクルマではなく(2019年8月30日の日記を参照),新幹線で移動する。

すると大阪駅を通ることになり,必然的に八百富写真機を通ることになる。だが今日は,だいじょうぶ。まだ朝早いので,八百富写真機店は開店前である。

だから午後になってあらためて,八百富写真機店へ行ってみた。
 大阪駅中央店のほうには救出したくなるようなものがなかったので,大阪駅前第三ビル店のほうにも立ち寄ってみた。

そこで,日本カメラMOOK「カメラ年鑑1998年版」を確保した。
 決して,珍しいものではない。むしろ,「お前,こんなものも,もってなかったの?」と言われそうなものである。これまで,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」の収集を優先していたため,「カメラ年鑑」にまで手が回っていなかったのである。
 日本カメラショー「カメラ総合カタログ」については,まだすべての巻を集められたわけではないが,近年のものを除いて年度についてはほぼ確保することができた(2018年8月27日の日記を参照)。ほぼ一段落したので,そろそろ「カメラ年鑑」のほうにも手を伸ばす機会をうかがっていたところである。
 そして今回,この1998年版を確保した理由は,Kodak DCS 460についての記載があったからである。
 日本国内での価格が349万円であることは,KodakのWebサイトにも記載されていた(2016年1月14日の日記を参照)が,これはいつ消えてしまうかわからない。そこで,「カメラ年鑑」にも同じ価格が記載されていることを確認できたことは,ひとつの安心感につながるのである。
 一方で,書かれている内容には,気になる点もある。
 「カメラ年鑑」では,「コダックDCSは,コダックとニコンが共同開発するプロ用デジタルカメラ」と表現されている。それに対して,写真工業出版社「デジタルフォトテクニック 脱暗室宣言」では,「ニコンとの直接の協力関係はなく,コダックが単にニコンのボディを改造してデジタルカメラを作っているだけだそうだ。」と表現されている(2018年9月25日の日記を参照)。どちらが実際の状況をより正確に表現しているのか,いまのところ判断する術がない。

「カメラ年鑑」を買ったついでに,カメラも1つ買ってみた。

シャッターは単速,絞りも固定で,フラッシュも内蔵されていない,簡便なカメラである。メーカー名も見当たらないが,ただ「pierre cardin」のロゴだけが目立っている。「ピエール・カルダン」といえば,ファッションデザイナーとして著名であり,ファッション分野のブランドとしても一定の評価を確立している。そんなブランドが,カメラを製造していたとはとても思えないし,もし高級なイメージをカメラで表現したいのであれば,(たとえOEMであっても)もっと高価なカメラを選んだことだろう。だからこれは,なんらかの販促商品だったのではないかと,想像している。それにしても,かえって安っぽいイメージを与えてしまっているような気もするのだが,まあ,私がこういうことを言っても「大きなお世話だ」以外のなにものでもあるまい。
 このカメラを救出したのは,こういうものこそいずれ忘れ去られ消えてしまうだろうから,保存しておきたいと思ったためである。

もしかすると,ほかの「ブランド」でも,似たようなものはあるかもしれない。

以前,RICOHFLEX IIIの革を貼りかえるために,ダイソーで売られていたトートバッグを利用したことがあった。そのとき,ジャンク扱いで格安で売られているようなブランド品のバッグを見つけ,その革を貼ったらジョークとして楽しめるのではないか,と考えたものである(2015年1月21日の日記を参照)。残念ながら,まだ実行はしていない。


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