撮影日記


2019年06月28日(金) 天気:曇ときどき晴

Kodak DCS 420は連写ができる

Kodak DCS 420を入手した。内蔵されたバッテリーの腐食が進行していたものの,基盤には悪い影響を与えていなかったようである。とりあえず撮影ができる状態に復活させることができた(2019年6月27日の日記を参照)ので,試し撮りをおこなうことにする。
 Kodak DCS 420の撮像素子はごく小さいものであり,Kodak DCS 460の1/4にすぎない。そのため,20mmレンズを装着してようやく,ライカ判で50mmレンズを使うときと同等の範囲が写ることになる。

記録される画素数は,Kodak DCS 460が3060×2036 pixelsであるのに対し,Kodak DCS 420は1524×1012 pixelsで,1/4である。記録される画像データファイルの大きさは,kodak DCS 460が6218KBであるのに対し,kodak DCS 420は1610KBで,これもほぼ1/4である。記録されるファイルは,拡張子.tifがついたものになっており,どんな画像であっても,ファイルの大きさは一定である。なお,ここでのファイルの大きさは,Windows 10の「エクスプローラー」での表示によるものを示した。
 記録メディアとしては,私の手元にあるもののなかでは,Kodak DCS 460と同様に(2016年4月9日の日記を参照),Transcendの「x133」ものだけが相性の問題もなく使用できた。2GBのCFカードに,Kodak DCS 460が撮影する6218KBの画像ファイルは,313枚記録できた。Kodak DCS 420が撮影する1610KBの画像ファイルであれば,1300枚くらい記録できそうであるが,カメラのディスプレイには399枚しか表示されない。しかも,まだなにも記録していないはずのCFカードなのに,ある程度,使われているかのような表示になっている。Kodak DCS 420では,どんなに大容量の記録メディアを用意しても,399枚までしか管理してくれないのかもしれない。

Kodak DCS 420のファインダーには,実際に写る範囲を示す枠が記されている。その大きさは,中央部重点測光エリアとほぼ同等のものである。実際に写る範囲よりも外側も,ファインダーで見えていることになる。余計なものが写りこまないことを重視するには,都合がよいかもしれない。

Kodak DCS 420, AF NIKKOR 20mm F2.8S

Kodak DCS 460では連写が2コマまでしかできず,撮影した画像データの書き込みに10数秒かかるので,どうしても撮影の間隔がずいぶんと長いものになってしまう。それに対してKodak DCS 420では,5コマまでの連写ができるようになっており,画像データの書き込み時間もずいぶんと短いものである。連写を重視する人にとっては,Kodak DCS 420のほうがはるかに都合よいものになっている。
 おそらくは,いわゆるバッファメモリの容量も,データを処理する速度も,Kodak DCS 460とKodak DCS 420ではほぼ同等のものになっていると思う。しかし,画像データのファイルの大きさが1/4なので,Kodak DCS 460では1コマしか保持できないのに対し,Kodak DCS 420では4コマ分を保持できるので,連写能力が2コマと5コマという差としてあらわれ,1コマあたりの書き込みについても4倍速いものになっているのだろう。

Kodak DCS 420, Ai NIKKOR 28mm F2.8

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