撮影日記


2019年02月05日(火) 天気:晴

Kodak DCS 460でPCニッコール35mm F3.5を使おう

先月から,いろいろな非Aiタイプのオートニッコールレンズを,Kodak DCS 460で使っている。ここまでで,Zoom-NIKKOR Auto 43-86mm F3.5とNIKKOR-N Auto 24mm F2.8を使ってきた。今日は,PC-NIKKOR 35mm F3.5を使うことにする。
 PC-NIKKOR 35mm F3.5は,ニコンの一眼レフカメラ用レンズとして,はじめて発売されたシフトアオリが可能なレンズである。たとえば,高い建物の上のほうまで写しこもうと思えば,見上げて撮ることになる。するとパースペクティブ効果によって,上のほうがすぼまった歪んた形に写る。しかし,カメラを水平に保ったままでレンズを上のほうにシフト(平行移動)させると,被写体が歪むことなく上のほうまで写ることになる。PC-NIKKORの「PC」は,パーソナルコンピュータではなく,パースペクティブコントロールを意味しているとのことだ。
 そもそも,Kodak DCS 460で非Aiレンズを使えるようにしたいと考えたのは,このレンズを使いたいからであった(2017年11月21日の日記を参照)。

ただし,ファインダーのでっぱりが大きく,レンズと干渉するため,じゅうぶんな量のシフトができない。

長辺方向へのシフトであれば,ファインダーのでっぱりと干渉することはない。つまり,縦位置にすれば,シフトの量に制約はなくなる。完全な縦位置でなくても,少し斜め方向へのシフトも問題ない。

Kodak DCS 460, PC-NIKKOR 35mm F3.5

上の画像は,ふつうにアイレベルからポストを撮っている。わずかであるが見おろす位置になっているため,ポストは内側に傾いて見える。

Kodak DCS 460, PC-NIKKOR 35mm F3.5

同じ位置からの撮影でも,レンズをシフトさせることで,ポストの傾きや背景との位置関係を調整切ることがわかる。これだから,アオリ撮影はおもしろい。デジタルカメラで,お手軽にアオリ撮影ができると,楽しさは倍増するのである。

しかし,問題点もある。
 Kodak DCS 460とPC-NIKKOR 35mm F3.5との相性がよくないのか,シフトさせると色バランスが大きく崩れ,激しく緑カブリしたような状態になる。シフト量が小さいときは,この現象は目立たない。撮像素子への入射する光が,垂直方向からずいぶんとずれた状態になることが影響していると考えられるが,いまのところは理由がわからない。

Kodak DCS 460, PC-NIKKOR 35mm F3.5

もちろん,シフトさせない状態であれば,プリセット絞り式の35mmレンズとして,ふつうに撮影できることは,言うまでもない。


← 前のページ もくじ 次のページ →