撮影日記


2019年01月24日(木) 天気:晴

初期のデジタル一眼レフカメラと
オートフォーカス一眼レフカメラ用レンズの共演

Kodak DCS 460というのはコダックが発売したデジタル一眼レフカメラであるが,厳密には下半分のデジタル回路が含まれている部分だけがKodak DCS 460という製品であるとみなすこともできる。上半分は,ニコンが発売したNikon F90シリーズのカメラそのものであるからだ。全体としてみれば,ニコンとコダックのダブルネームになっている。それならば,ニコンとコダックの協業による製品かと思うが,実際にはそうではないらしい。1995年12月に発行された「デジタルフォトテクニック 脱暗室宣言 (Photo Expert)」(写真工業出版社)に掲載された記事には,「ニコンとの直接の協力関係はなく,コダックが単にニコンのボディを改造してデジタルカメラを作っているだけだそうだ。」と書かれている(2018年9月25日の日記を参照)。
 ともあれ,Nikon F90であるならば,AFテレコンバータTC-16ASを無改造で,オートフォーカス撮影に使うことができる。TC-16ASは,ニコンがオートフォーカスの一眼レフカメラを発売した初期に,用意されていたテレコンバータである。初期のオートフォーカス一眼レフカメラNikon F-501AFなどとマニュアルフォーカスのニッコールレンズとの間に装着することで,マニュアルフォーカスレンズでもオートフォーカス撮影ができるというものだ。この場合,マニュアルフォーカスレンズのピントリングを動かすわけではなく,テレコンバータのレンズが動くことでピントをあわせることになる。レンズ後群が動くことでピントをあわせる,いわゆるリアフォーカスのレンズとして動作することになる。

ここに,Kodak DCS 460という初期のデジタル一眼レフカメラと,TC-16ASという初期のオートフォーカス一眼レフカメラ用レンズとの共演が成立した。

久しぶりにKodak DCS 460を使ったところで,あらためて,このカメラでの色調整の基準になるものを見つけたくなった。そこで,今日も引き続いて,このカメラを使ってみる。

Kodak DCS 460, Ai NIKKOR 50mm F1.8S, TC-16AS

昨日の設定をもとに,さらに赤を強めているが,おおむね妥当な色になっていると思う。

Kodak DCS 460, Ai NIKKOR 50mm F1.8S, TC-16AS

その設定をそのまま青空に反映させてみたが,少々眠い印象がある。

Kodak DCS 460, Ai NIKKOR 50mm F1.8S, TC-16AS

ここは,ホワイトバランスなどはそのままで,コントラストの調整で対応してみた。

Kodak DCS 460, Ai NIKKOR 50mm F1.8S, TC-16AS

さらなる調整は必要なものの,この設定をひとつの基準にしてもよさそうである。なお,Ai NIKKOR 50mm F1.8SとTC-16ASを組みあわせたときのボケ味は,あまり美しいものではないことを思い知ることになってしまった。


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