撮影日記


2018年12月25日(火) 天気:晴

マミヤZE用レンズをディジタルカメラで使いたい(2)

キヤノンFDレンズをSONY αNEXで使うためのマウントアダプタを利用して,マミヤZE用レンズをSONY αNEXで使えるようになった。マミヤZE用レンズをディジタル撮影に利用したときの写り具合などを,たしかめてみよう。

入手しているマミヤZE用レンズのなかで,いちばんその描写を確かめたいものは,MAMIYA-SEKOR ZOOM E 28mm-50mm F3.5-F4.5である。じゅうぶんな広角レンズとして使る28mmをカバーするズームレンズの発売は,1975年のZoom-NIKKOR 28mm-45mm F4.5以降のことである。1979年にはトキナーから28-85mm F4が発売され,標準レンズとして使える50oをはさんで広角側にも望遠側にもじゅうぶんな焦点距離をカバーするズームレンズのラインアップが増えるようになる。そのように考えると,1981年に発売されたズームレンズの焦点距離が28-50mmというのは,数値にあらわれるスペック面ではあまり魅力が大きなものではない(2007年5月2日の日記を参照)。
 登場したころのズームレンズはその利便性とひきかえに,単焦点レンズにくらべると描写がやや劣るという傾向があった。ところがMAMIYA-SEKOR ZOOM E 28mm-50mm F3.5-F4.5は,28-50mmをカバーするズームレンズとしては,比較的後発の製品である。そのためか,意外なほどシャープな描写が得られるという印象がある。
 これはぜひとも,試したいレンズなのである。

絞りを任意に動かせるとは言っても,いまFがどこの位置にあるのかまではわからない。だから,開放と最小絞り,そして,おおよそまんなかあたり,という3段階くらいで使うことになる。

SONY αNEX-C3, MAMIYA-SEKOR ZOOM E 28mm-50mm F3.5-F4.5

開放の描写は,やや甘いようだ。だが,ピントが厳密にあわせられていない可能性もある。SONY αNEX-C3には,ファインダーはない。液晶モニタに写った像を見て,構図を決めピントをあわせる。ピントを厳密にあわせるために,像を拡大する機能があるが,今日は三脚に固定していないので,厳密にピントをあわせられるような気がしない。

SONY αNEX-C3, MAMIYA-SEKOR ZOOM E 28mm-50mm F3.5-F4.5

だから,少し絞って使いたい。ところが,自動絞りではなく,マニュアル絞りである。ここでいう自動絞りとは,撮影前に構図を決めたりピントをあわせたりするときにはレンズが開放になっているが,レリーズする瞬間だけは絞り込まれる機能のことだ。現在のカメラでは当然のように実現されている機能であるが,初期の一眼レフカメラではこの機能が実現されておらず,「一眼レフカメラは使いにくい」という要素の1つだったものである。
 ただし,SONY αNEX-C3を使う場合は,絞り込んだ状態で液晶モニタを拡大してピントあわせができる。絞りによる焦点移動が大きく被写界深度でカバーできないようなレンズを使うには好都合だろう。
 中間あたりに絞ったときの描写は,期待通りにシャープで良好なものとなった。

SONY αNEX-C3, MAMIYA-SEKOR ZOOM E 28mm-50mm F3.5-F4.5

さいごに,最小絞りの状態にした。このような絞りで使う機会は少ないと思うが,これでもじゅうぶんに実用になる。パンフォーカスでスナップ的な撮影をするには,好都合であろう。
 SONY αNEX-C3の撮像素子は,いわゆるAPS-Cサイズである。ライカ判のカメラにくらべて写る範囲が狭いので,そういう面でも28mmをカバーしているこのズームレンズが実用になれば,ありがたいのである。


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