撮影日記


2018年10月28日(日) 天気:晴

フィルムの選択肢は まだこんなにあるよ!

 最近は,年々のように,なんらかのフィルムが販売終了をアナウンスされていた。気に入って使っていたフィルムが販売終了になったら,かわりに使うフィルムを決めなければならない。しかし,全体に種類が減っているので,その選択肢も多くないのが現状である。そのような状況のなかで,KodakがエクタクロームE100をあらたに発売したことは,とてもありがたいことである(2018年10月26日の日記を参照)。E100は,なんといってもヨドバシ.comで買えることがありがたい。ヨドバシ.comで買えるということは,日本全国どこででも,お気軽に注文ができるということだ(いわゆる離島では,そこまでお気軽とはいえないかもしれないが)。「日本では,××の〇〇店ただ1件が輸入して扱っている」などという状況ではないのである。

さて,減った減ったといわれるが,いま実際に買えるフィルムはどれくらいあるのだろうか。フジやコダックがラインアップを減らす一方で,あまり知られていないブランドのフィルムが突如,市場にあらわれたりする。また,どこかでデッドストックを発掘したのであろうか,まとまった量の期限切れフィルムが流通していることもある。しかしそれらのフィルムは,特定のお店でしか買えない場合がある。また,今日,買えたからといって,明日も買えるという安心感が少ない。あらたにお気に入りのフィルムを見つけても,それもまた買えなくなるというのは,とても悲しい。
 そういう意味では,ヨドバシ.comで扱っているフィルムには,「またこの次も買えるだろう」という種の安心感がある。もちろん,油断は禁物であるが。

ヨドバシ.comで売られている,カラーネガフィルムはこれだけである。
 減った,たしかに,減った。KonicaもAGFAも,すでにない。FUJIでも,REALA ACEやNATURAがなくなっている。SUPERIA X-TRAは24枚撮りの出荷は終了しており,36枚撮りもすでに出荷が終了するというアナウンスがされている(*1)。ヨドバシ.comで買えるのも,あとわずかであろうか。
 一方で,FUJICOLOR 100,SUPERIA PREMIUM 400,SUPERIA Venus 800という,感度の異なる3種類のフィルムがラインアップされている。プロ用ネガカラーもPRO 160NSとPRO 400Hの2種類がある。KodakでもUltraMAX 400のほか,Ektar 100,PORTRA 160,PORTRA 400,PORTRA 800が残っている。RolleiのCineStill 800Tは,いまとなっては貴重な,タングステンタイプのカラーフィルムだ。
 まだ,フィルムの選択肢は多くある,と考えてよいのではないだろうか。

カラーネガフィルムについて考えるなら,「レンズ付きフィルム」を忘れてはいけない。
 それもまだ,意外と種類が残っているようだ。

さらに,モノクロフィルムについても,まとめてみよう。

FUJIのACROS 100こそ,販売の終了がアナウンスされたが,モノクロフィルムのラインアップ全体で見れば,じつはごくわずかのことなのである。とくに,KodakやILFORDは,思ったよりも多くの選択肢を用意してくれている。長巻も,8×10のシートフィルムも,ラインアップにある。
 ただ,以前にくらべれば,そうとうに価格があがっているのは間違いない。それでもまだ,この程度の価格で済んでいる。ほかの物価等と比較すれば,一時期のフィルムが安すぎただけであって,これくらいが適正な価格だと考えたほうがよいのではないだろうか。
 いや,まだじゅうぶんに安価である,という可能性もある。

ともあれ,まだまだいろいろなフィルムを選ぶことができるのである。さらに,先にも書いたように,ヨドバシ.comでは扱っていないような,輸入品や期限切れフィルムなどが,実際にいろいろと流通している。
 まだまだ,フィルムでの撮影は,じゅうぶんに楽しめるのである。

*1 写真フィルム 一部製品の販売終了のご案内 (2017年10月6日 富士フイルムイメージングシステムズ株式会社)
http://ffis.fujifilm.co.jp/information/articlein_0072.html


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