撮影日記


2018年02月25日(日) 天気:晴

保護したOLYMPUS XA1は動かなかった

昨日は,久しぶりに梅田のカメラ店を訪れた。
 まずは,八百富写真機店大阪駅中央店であるが,とくに気になるものとはめぐりあえなかった。
 さらに,大阪駅前第3ビルの八百富写真機店本店も覗いてみるが,ぜひ,つれて帰りたいと思えるものとの出会いはなかった。
 最後に,大阪駅前第1ビルのマルシンカメラを訪れる。ちょうど,お店を開けるところで,すでに常連と思われる人々が並んでいた。どうやら,そのうちの1人が,委託販売品の状況確認に訪れていたようである。店頭にはいつものように,ちょっと珍しいものが並んでいる。昨年見かけたソ連製のズームレンズは,まだ売れずにそこにあった(2017年7月16日の日記を参照)。さすがに対応するボディとセットでなければ,売れにくいものなのだろう。ジャンクコーナーにも,いつものように気になるものがちらほら見える。そのなかから昨日は,OLYMPUS XA1を連れて帰ることにした。

OLYMPUS XAシリーズのデザインの特徴として,スライド式のレンズバリアをもっている点をあげることができる。
 1979年に発売された初代のOLYMPUS XAは,二重像合致式距離計に連動したピント調整機構をもち,絞り優先AE撮影ができるようになっている。また,5群6枚構成のレンズを採用するなど,凝ったつくりになっている。
 つづいて1980年に発売されたOLYMPUS XA2は,3群4枚構成のレンズ,プログラムAEでゾーンフォーカス式のピント調整という内容で,OLYMPUS XAにくらべて簡略化された面もあるが,価格もさがりかえって使いやすくなったのであろうか,よく売れたようである。一時期は,カラーバリエーションの展開もあった。
 OLYMPUS XA1は,その後,1982年に発売されている。プログラムAEで固定焦点式となり,大幅に簡略化されたことになる。
 OLYMPUS XAシリーズはその後,1985年にOLYMPUS XA3とOLYMPUS XA4が発売される。
 OLYMPUS XA3は,フィルムのDXコードに対応し,クォーツデート機能が内蔵されるようになった。また,逆光補正機能が付加され,専用フラッシュはリチウム電池に対応したものになっている。OLYMPUS XA2の機能を充実させた後継機に相当する。
 OLYMPUS XA4は,28mm F3.5のレンズを搭載し,近接撮影も可能になっている。

スペックの面では,かなり簡略化されているOLYMPUS XA1の魅力は,なんといってもその見た目であろう。
 レンズのまわりに昆虫の複眼のような受光部をもったカメラとして,おそらく最末期のものである。当時最新のデザインのボディで,レトロなメカニズムを包みこんだ,そのアンバランスさが美しいと思う。OLYMPUS XAシリーズの廉価モデルというよりも,OLYMPUS-PEN EEシリーズやOLYMPUS TRIP35が進化したスタイルだと考えたほうが,似合いそうなカメラである。名称も,XAのつぎにXA2ときて,XA3にならずにXA1が与えられ,それとは別に機能を発展させた後継機にXA3,XA4が与えられたことからも,XA1はXAシリーズにおいて,特異な流れのなかに位置づけられるものと考えられる。

つれて帰るにあたって,店頭で動作を確認したが,どうも露出計と絞りの動きが連動していない。じゅうぶんな明るさのある屋外に持ち出しても同様なので,内部で連動のメカニズムがはずれているものと予想できる。いずれ,時間があるときにでも中身を調べてみることにしよう。


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