撮影日記


2017年12月06日(水) 天気:曇

夜の広島城にも人がくる

6色に変化する,人権週間に関連した広島城のライトアップは,12月10日までの予定だ。
 昨日は,多重露光を試みた。6色の広島城を並べるように撮ったものは,水平がきちんと出ておらず,レンズが広角すぎて散漫な構図になってしまったので,今日はまずこれを撮りなおすことにした。
 三脚の水平がきちんと出ていないと,三脚に載せたカメラを水平方向に振ったときに,像が斜めに並んでしまう。仕事の帰りに立ち寄っての撮影なので,大きな三脚は用意できない。用意したものは,GITZOの三脚Tatalux #435と自由雲台Ballhead #220である。脚は4段で細く,「割箸三脚」と揶揄されかねないサイズのものであるが,サイズのわりには重くて頑丈さのある三脚である。ただし,自由雲台も含めて,操作性はあまりよいとは思えない。かつて大きな三脚を買おうと考えたときに,ジッツオの製品を選ばなかったのは,操作しにくいと感じられたためである(2005年1月27日の日記を参照)。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

いちばん左側の像を撮るときには,左上に街灯の光がはいってくるので,そこは手で覆って直射を遮るようにしている。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

雲台につけられた目盛りにきちんとあわせたはずなのに,像の間隔が不揃いになってしまった。思ったよりも,むずかしいものである。

ズームさせながらの多重露光も,撮りなおした。1回ごとにどれくらいズームを動かすか,適当な目盛りや目安になるものがないので,何度も撮りなおして気に入ったカットができることを期待するしかない。天守を正面から見る位置で縦位置で撮影すれば,お堀の水に映った光も写しこむことができる。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

広島城の色は,赤,橙,黄,緑,青,紫の順に変化するので,望遠側から広角側にズームさせながら多重露光をおこなうと,いちばん外側が赤になる。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

逆に,広角側から望遠側にズームさせながら多重露光をおこなうと,色の並びも逆になり,いちばん外側が紫になる。

今日はさらに,天守の近くにまで行ってみることにした。
 天守がよく見える場所は意外と少なく,結局,天守のすぐ近くまで行かなければならない。
 天守が正面から見えるお堀ばたで撮っている人を見かけることはなかったが,ここにはカメラを携えた人がちらほら訪れる。

FUJI FinePix S2 Pro, SIGMA AF 14mm F3.5

6色に光らせるためのライトは,天守のすぐ下に設置されていた。ほかの人がいなくなるのをみはからって,至近距離から14mmレンズで天守を撮った。ここでは多重露光をせず,1色ごとに撮ることにした。
 撮り終えて撤収するときにも,まだ,ここに訪れてくる人の姿がある。この特別なライトアップ期間中には,ふだん見られない広島城の姿を撮るために,もっと人びとが訪れるのだろう。


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