撮影日記


2016年12月21日(水) 天気:曇

お昼休みの川の風景

広島は,デルタ(三角州)に広がる街である。現在の広島は,6つの川で形作られる。その6つの川は,西から,太田川放水路,天満川,本川(旧太田川),元安川,京橋川,猿猴川である。太田川放水路は,かつての山手川と福島川を改修してつくられたものなので,もともとは7つの川で形作られた,ということになる。1つ1つの川は,河口のごく近くを除けばそれほど大きなものには見えない。しかし,市内中心部付近においても,さまざまな表情を見せてくれる。

Canon EOS 10D, Mamiya-sekor Zoom E 35-70mm F3.5-4.5, FOTODIOX Pro ZE-EOS

しばしば見かけるこの船は,水面清掃船「あび」である(2016年5月30日の日記を参照)。ちょうど,お昼休みの時間帯。この船も,休憩中のようだ。作業の人も,体を休めている。いかにも穏やかな日の,穏やかな昼休みの光景である。

Canon EOS 10D, Mamiya-sekor ZOOM ULD C 105-210mm F4.5, ZE-M645, FOTODIOX Pro ZE-EOS

休憩中の船もあれば,なにを急いでいるのか,爆走する船もある。

休憩中の「あび」を撮った1枚目の画像は,マミヤZE用のMamiya-sekor Zoom E 35-70mm F3.5-4.5を使っている。このレンズは,テレコンバータを組み込んだマウントアダプタを併用しているにもかかわらず,ほどほどにシャープで安心して見られる画像を結んでくれる。テレコンバータで焦点距離が約1.5倍になっているので,焦点距離は約105mmになっている。Canon EOS 10Dは撮像素子がAPS-Cサイズのディジタル一眼レフカメラなので,焦点距離で約1.5倍のレンズに相当する範囲を写すことになる。あわせておよそ150mm相当のレンズとして使うことになるわけだが,遠く離れた小型船を撮るなら,もう少し焦点距離の長いレンズを使いたくなる。
 そこで,2枚目の画像は,マミヤM645用の望遠ズームレンズMamiya-sekor ZOOM ULD C 105-210mm F4.5を使っている。もちろんこのレンズは,そのままではCanon EOS 10Dには装着できない。まず,マミヤ純正のM645-ZEマウントアダプタを装着して,マミヤZEのミラクルマウントに変換する(2010年9月3日の日記を参照)。そして,FOTODIOX Pro ZE-EOSを併用して,Canon EOS 10Dに装着した。

2種類のマウントアダプタを併用して,中判一眼レフカメラであるマミヤM645用のレンズをCanon EOS 10Dに装着し,撮影することができる。もっとも,M645用のレンズはピントが合うまでの位置にじゅうぶんな長さがある。だから,テレコンバータを内蔵しなくても,Canon EOSに取り付けるためのマウントアダプタは実現でき,実際に市販されている。M645用のレンズをCanon EOSで使いたければ,そういうマウントアダプタを使うべきであり,今回のように2種類のマウントアダプタを併用するのは,イレギュラーなやり方である。
 そもそも,Canon EOSで300mmくらいの望遠レンズを安く入手したいなら,シグマあたりの望遠ズームレンズが簡単に見つけられるはずだ。M645用のレンズにこだわらないなら,そういうレンズを使ったほうがよいだろう。

川では,このように「静」な風景も見られれば,「動」な風景も見ることができる。また,今の時期は少々色味がさびしいが,紅葉のころであれば,季節の色を楽しむ人の姿も見られるのである。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

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