撮影日記


2016年12月06日(火) 天気:曇

ありえない!?
コダック系のラボとフジ系のラボが合併

いつもお世話になっている,ラボの方から電話があった。

「ちょっと,ご挨拶にお伺いを。」

そうか,もう12月。年末のご挨拶か…ん,ちょっと早すぎないか?
 怪訝に思いながら,受け取った封筒を開ける。
 そこには,驚愕の事実が書かれていた。

プロラボの「シグマ広島」が,その業務を「フジカラー広島中央」に,2017年2月1日付けで移管することになった,という。
 2つのラボが合併する,ということだが,ちょっと待ってほしい。
 「シグマ広島」は,以前は「コダックシグマ」だったラボである。
 フジ系のラボとコダック系のラボが,合併するというのだ。
 ほんの10年ほど前であれば,想像もできなかった出来事である。

20世紀,コダックは世界の写真産業をリードしてきた。さらに,ディジタル化の先鞭もつけてきた。フジは日本国内で足場をかため,いつしか世界に進出していた。フジとコダックは,日米貿易摩擦で争うこともあった関係でもある。
 「フジカラー広島中央」には,富士フイルムの資本が入っている。それに対して,「シグマ広島」にコダックの資本ははいっていない。だから,ここが直接に争っていたわけではない。フジやコダックの本体とは直接関係ないわけだが,それぞれ,フジとコダックの看板を掲げていたのだ。それが2017年2月1日付で1つの組織になる,というのだから,時代も変わったものなのである。

「シグマ広島」が,リバーサル現像終了をアナウンスしたのは,2011年1月のことだった(2011年1月19日の日記を参照)。コダックが破産法適用の申請をしたことが報道されたのは,2012年の1月だった(2012年1月20日の日記を参照)。ニコンがカメラのラインアップを大幅に縮小することが報じられたのは2006年1月だった(2006年1月12日の日記を参照)し,コニカミノルタが写真業界から撤退することが報じられたのも,2006年1月だった(2006年1月19日の日記を参照)。
 このときには,フジが「写真文化を守る」という声明を出し(2006年1月20日の日記を参照),コダックも「需要がある限りフィルムを供給する」(2006年1月25日の日記を参照)と表明している。みなさんは,覚えているだろうか?
 ともかく,カメラ,写真業界の大ニュースは,1月ごろに多いように感じるのだ。


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