撮影日記


2016年11月15日(火) 天気:晴

Pancolarで秋の色を接写する

昨夜からの雨もやんだので,改造したNOVOFLEXのExakta用ベローズ(2016年11月12日の日記を参照)を使って,落ち葉を撮ることにした。朝の公園には人影もなく,静かに弱い朝日があたっている。

Kodak DCS 460, VEMAR 28mm F3

ベンチにも,落ち葉が積もっている。これならば,地面にはいつくばらなくても撮れる。被写体として,ほどよく色づき,ほどよく水滴の残っている葉をさがす。

Kodak DCS 460, Pancolar 50mm F2

ベローズを使って無理に取りつけているため,被写体にずいぶん接近した位置でピントがあう。

ベローズのレール上に被写体を置くことができれば,三脚などを使わずに,手持ちで接写ができるかもしれない。

Kodak DCS 460, Pancolar 50mm F2

レンズが本来想定していたよりもずいぶんと近距離での撮影になるせいか,よくいえば「とろけそうなボケ味」,悪くいえば「ピントに芯が感じられない」という写りを示してくれた。このくらいの接写になれば,徹底的に細部を再現することを目的としないならば,これくらいトロトロ感のあるほうが絵としておもしろい。

Kodak DCS 460, VEMAR 28mm F3

お昼になり,日差しが強くなってくると,水滴はすっかりかわいている。色合いの異なる落ち葉を重ねれば,色の変化を楽しめる。

Kodak DCS 460, Pancolar 50mm F2

もはや本来の色がどうだったかは,よくわからなくなっている。しかし,このような落ち葉だけが写っているような画像であれば,思い込みにしたがった色にしてしまってもかまわない(2016年11月7日の日記を参照)。

Kodak DCS 460, Pancolar 50mm F2

描写がやわらかく感じるせいか,色味としては派手であるが少々さびしさを感じる,秋のゆったりした雰囲気が表現できたように思う。無理な接写をしているので,この描写がPancolar本来のものであるとは言い切れない。だが結果を見れば,Pancolarによって期待したような絵を描けたことになる。Kodak DCS460とPancolarの組みあわせは,秋を撮るのに悪いものではなかった,ということは言えるだろう。

Kodak DCS 460, Pancolar 50mm F2

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