撮影日記


2016年09月30日(金) 天気:雨のち曇

大きい,重い,寄れないレンズの出番は?
AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5S

掲示板に,「AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5は,とてもよかった」ということが投稿された。こういう指摘があると,そのレンズがとても気になってくるものである。幸いにもAF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5はすでに入手しているので,あらためて,「よい出会い」を求める必要がない。
 ただし私が入手しているAF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5は,Sタイプの初期型である。Nikon F-501AFによるオートフォーカス一眼レフカメラシステムが発売された後,比較的早期に発売されたズームレンズの1つである。当時はまだ,ズーム比が3倍程度であっても,比較的高倍率なものであった。焦点距離だけで考えれば,28mmというじゅうぶんな広角域から85mmというじゅうぶんな望遠域までをカバーしているわけで,1本あればほとんど困ることはなかっただろう。そしてこのレンズの描写について,私自身も不満を感じたことはない。しかし,これまであまり使ってこなかったことも事実である。
 描写には不満がなくても,そして,カバーする焦点距離に不満がなくても,そのほかに大きな不満があったのだ。
 それは,このレンズが大きくて重いことである。
 カバーする焦点距離の範囲は狭いものになるが,AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5よりも,AF Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5S (New)を使うことのほうが,はるかに多かったのである(2001年8月16日の日記を参照)。AF Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5S (New)ははるかに小型軽量で,しかも,マクロモードなどに切り替えることなく35cm程度にまで被写体に接近できる。それに対してAF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5Sは,大きく,重く,寄れないレンズである。マクロモードはあるが,それはズームリングを回して使うものであり,ほとんど役に立たないと言いたい。
 そのうえ初期型のズームレンズは,ピントリングがすーかすかなので,マニュアルフォーカスをする気にならない代物である。描写は悪くなかったのだが,使い心地などの面から,使う気になれないレンズだったのだ。

ともあれ,描写のよさを思い出すべく,久しぶりに持ち出すことにした。
 9月末にもなると,日没の時刻は,かなり早くなる。しかも,雨が降りはじめた。無理に夕方に撮るよりも,夜になってから夜景を撮るほうが楽しめるだろう。
 結局,今夜も同じ場所で流し撮りである(2016年9月29日の日記を参照)。

Kodak DCS Pro 14n, AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5S

標準域から中望遠域の焦点距離で,ほぼ真横から流しても,ワンパターンでおもしろくない。変化をつけるべく,28mmの広角域にして斜め前方から流そうと思ったが,さすがにこのような撮り方には,無理があるようだ。

Kodak DCS Pro 14n, AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5S

ほぼ真横から流すにしても,できるだけ近くで,できるだけ広角域の焦点距離を使うのも,変化がつけられそうである。

Kodak DCS Pro 14n, AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5S

雨で濡れた路面に,看板などのあかりが反射して,さまざまに色づいている。この9月は雨の日が多かったのだから,もっともっと,雨の夜の撮影を楽しむべきだったのである。

AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5Sの描写は,たしかに安心できるものがある。だが,AF Zoom-NIKKOR 28-80mm F3.5-5.6Dの描写も,こういう条件であれば劣っていないと思う。それならば,小型で軽量なほうのレンズを使いたい。
 私のなかではまだ,AF Zoom-NIKKOR 28-85mm F3.5-4.5Sならではの使い道が見つかっていない。


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