撮影日記


2016年09月03日(土) 天気:曇時々晴一時小雨

Kodak DCS 460とNikon SB-20は名コンビ

Kodak DCS Pro 14nをいただき(2016年8月26日の日記を参照),ライカ判で1350万画素の撮像素子から得られる画像に喜びを感じている今日このごろである。一方で,Kodak DCS 460とUW-NIKKOR 28mm F3.5の組みあわせには,まったく別方向の魅力がある。1つは,28mmレンズを逆づけしたことによる,拡大撮影の魅力だ。一般的なマイクロレンズによるせいぜい等倍までの視野を上回る,2倍や3倍といった拡大撮影の視野は,日常ではなかなら見られない光景である。Kodak DCS 460の撮像素子はいわゆるAPS-Hサイズで,ライカ判より一回り小さい。その分,周辺がクロップされており,プリント時の拡大率はさらに高まる。そこにくわえて,Kodak DCS 460のクセのある色味だ。私が撮るものは,本来の色を忠実に再現するのが目的ではないので,好みの色に偏ってくれるならそれは歓迎である。
 拡大撮影時は,ピント調整がシビアになる。また,カメラブレは三脚で防げても,風による被写体ブレを防ぐのは難しい。そこで,ピントのあった部分がよりシャープに見えるように,積極的にフラッシュを併用した。Kodak DCS 460のカメラ部分はNikon F90Xそのものだから,TTL調光に対応したフラッシュを使えば,接写時でも大きく露出をはずすことはないだろうと期待できる(2016年7月23日の日記を参照)。

Kodak DCS 460, UW-NIKKOR 28mm F3.5, BR-2, SB-20

この場合,カメラから花までの位置はせいぜい10cm程度になる。ホットシューにフラッシュをつけても,発光する位置のぐあいがよろしくない。そこでTTL調光ケーブルSC-17でSB-20をつなぎ,花に影が生じなさそうな向きで,ある程度離れたところから発光させた。このような場合では,よけいな突起等のないSB-20が使いやすい。
 ここでは,手前の大きな水滴にピントをあわせ,その背後に多数の丸いボケが生じるようにした。きらきらした光に囲まれて,明るい元気な雰囲気の画像になることを期待したものである。

Kodak DCS 460, UW-NIKKOR 28mm F3.5, BR-2, SB-20

おなじように,1つの水滴をシャープに写し,その背景に多数の丸いボケを生じさせて華やかな雰囲気をねらったものだが,こちらは主となる水滴を横から見つめるようにした。その背景が白っぽい部分になるようにして,より目立つようにした。

Kodak DCS 460, UW-NIKKOR 28mm F3.5, BR-2, SB-20

おなじように主となる水滴を横から見つめるようにしたものだが,こんどはどちらかというと,崖にしがみついている状態である。背景のきらきらが少々足りなかったか。

Kodak DCS 460の撮像素子はいわゆるAPS-Hサイズなので,同じ600万画素クラスのものであっても,よくあるAPS-Cサイズのディジタルカメラで撮った画像にくらべて,ゆとりがあるように感じる。本体がNikon F90Xだからファインダーもそれほど悪いものではないし,マニュアルフォーカスレンズでも露出計がはたらき,フラッシュのTTL調光も利用できる。少々,色味にクセがあるものの,こういう撮り方であればそれは問題ない。Kodak DCS 460ならではの使い道は,まだまだ存在するのである。


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