撮影日記


2016年08月19日(金) 天気:晴

ニコノスのレンズに水を満たそう

水深50mの場所でも撮影ができるニコノスに用意されている交換レンズの多くは,水中専用となっている。水の屈折率を考慮した補正がされているため,水陸両用とされている35mmレンズと80mmレンズおよび陸上専用とされている28mmレンズ以外は,陸上ではピントがあわない(2016年7月29日の日記を参照)。水中であれば,広い海であっても小さな水槽であっても(あまりに小さな水槽では,最短撮影距離の問題もかかわってくるのだが),ちゃんと距離目盛に応じてピントがあうようになっている。それでは,レンズの前に,水を満たした水槽をとりつければよいのであろうか。たぶん,ピントはあうようになると予想できるが,それではあまりに扱いにくい。そこで,レンズとフィルタとの間を水で満たせるようにすることにした。これには,レンズからフィルタ枠までの距離が比較的大きな,UW-NIKKOR 20mm F2.8が好都合である。UW-NIKKOR 28mm F3.5では,最前面のレンズからフィルタ枠までの距離がきわめて短い。また,無謀な改造を試みてOリングを傷つけてしまったので,水につけることははばかられる(2016年5月16日の日記を参照)。
 うまいぐあいに,ジャンク扱いのUW-NIKKOR 20mm F2.8をお迎えできた。これにステップアップリングとフィルタを利用して,レンズ前面に水を満たせるようにした。こういうのも,「水レンズ」とよんでよいものだろうか?(2016年8月16日の日記を参照)。

さっそく,水を入れてみよう。

UW-NIKKOR 20mm F2.8に水を入れて,フィルタをかける。

フィルタの厚みの分だけ,どうしても空間ができてしまう。
 水を半分だけ入れた状態で撮影するのならばこれでよいが,水をいっぱいにした状態でも撮影したい。

それならば,バケツにじゅうぶんな水を入れて,UW-NIKKOR 20mm F2.8を取りつけたニコノスボディを沈める。そして,水中でフィルタを取りつけるようにすればよい。

フィルタを取りつけたら,念のためにビニルテープを巻いておく。ステップアップリングとレンズ本体の隙間はパテで埋め,スカイライトフィルタの隙間はエポキシ系接着剤で埋めて,水漏れを防ぐようにしてある。

この状態で一晩放置したのだが,水が漏れてくることはなかった。水入りUW-NIKKOR 20mm F2.8の完成である。


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