撮影日記


2016年06月15日(水) 天気:晴

西国街道を東へ歩く
明石城,なう。

今朝はよく晴れているが,天気予報によれば,明日は激しい雨とのこと。明石での滞在は,明々後日(今週土曜日)の朝までの予定である。早朝のお散歩ができる時間が確保できるのも,今日あたりが最後かもしれない。昨朝は西明石駅から西国街道を西へ,大久保駅まで歩いた(2016年6月14日の日記を参照)。今朝は,東へ,明石駅を目ざすことにする。何度もここを通るたびに私のなかではすっかり,このカニの立札もおなじみの光景に感じられるようになった。

先週末は曇り空だったが,今日は朝日が白い壁をさらに強く輝かせている。早朝の風はまだ涼しいが,今日は暑くなりそうな雰囲気である。

この坂を下って国道175号線までが,和坂の町である。

この先の大道町までは先週末に歩いたところなので(2016年6月9日の日記を参照),2回目ということになる。田んぼの水面に映る景色も,すっかり明るいものになってきた。

日差しも強くなってきたので,足早に歩くとかなり汗を感じるようになる。西国街道は途中で南へ曲がることになるようだが,そのまま東へ直進して橋を渡ることにした。

川の上を吹き抜ける風は,まだ冷たい。ここまでに出た汗も,すっかりひいてしまう。橋を渡る道を選んだのは,正解だった。

河川敷におりてみると,歌碑があった。そこには,万葉集におさめられている歌で,山部赤人が作者とされる「明石潟 汐干の道を 明日よりは 下咲ましけむ 家近づけば」が刻まれている。ほかにも歌碑は点在していたが,あまり時間がないので,先を急ぐことにする。

だから,明石城も天守台へあがる時間はなく,ただ下から見上げるのみ。

国宝であり世界遺産である姫路城から近いせいか,明石城の存在感は比較的薄いように感じる。姫路城と逆に足を伸ばせば,壮大な大阪城もあるわけで,明石城は観光客に素通りされているケースが多いものと思われる。福山城もあまり著名な城ではないと思うが,のぼりの新幹線が福山駅に停車すればその目の前に城があるので,遠方からの人の目につく機会は多い。明石城も駅前にあるとはいうものの,新幹線が停車するのは隣の西明石駅だから,比較的人目につかないと言える(もっとも,西明石に停車する新幹線列車は少ないのだが)。

ともあれ今日も,仕事に行かねばならぬ。西明石駅から明石駅まで,1時間以上かけてのんびり歩いてきたのだが,電車に乗ればほんの数分で戻ることができるのだった。


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