撮影日記


2016年04月12日(火) 天気:晴

サギゴケを踏みつぶさないように

春になると,いろいろな花が咲くようになる。1年中,かならずなにかの花が咲いているのだが,春はとくに花が目立つように感じる。そう感じるのは,ウメ,モモ,サクラのように,樹木の花がつぎつぎに咲くからかもしれない。
 春になってつぎつぎに咲くのは,樹木だけではない。足元の小さな草も,いろいろな花を咲かせている。この時期には,サギゴケの花に注目したい。サギゴケは,「コケ」という名前がついているが,苔類ではない。苔類ではないが,湿った日当たりのよい場所で群れて咲いているのをよく見かける。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

サギゴケには,花が紫色のものと白色のものとがある。よく見ると,紫色のものにも,濃い紫色のものと薄い紫色のものとがある。サギゴケには「鷺苔」という漢字が当てられることから,鳥のサギに見立てた名前であろう。そこで,白色の花のものだけを「サギゴケ」とよび,紫色の花のものを「ムラサキサギゴケ」とよんで区別することもあるようだ。私はこれらをまとめて,「サギゴケ」とよんでおく。
 サギゴケは群れて咲いているが,白色のものと紫色のものとが混在しているものよりも,白色の花ものだけあるいは紫色の花のものだけが群れて咲いているものをよく見かける。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

このように,背の低い花なので,カメラをできるだけ地面すれすれのところにして,ウエストレベルファインダーを使って撮りたい(2007年4月2日の日記を参照)。Kodak DCS460のような背の高いカメラを選んだのは誤りであった(笑)。そのうえサギゴケのはえているあたりは,昨日までの雨の影響で水たまりになっていたり,ぬかるんでいたりする。地面すれすれにしての撮影が,きわめて困難である。
 そのかわり,葉や花には多くのしずくが残っている。朝日に輝くしずくが,うまいぐあいにきれいな丸いボケを形作ってくれる。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

このサギゴケは,近所の公園の道ばたにはえているものである。花壇などに植えられて誰かが管理しているわけでもなく,いわば「雑草」の1つとなっている。だからといって,このようにお互い見つめあっているような花たちを踏みつけるのは,抵抗がある。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

花を踏みつけないように気をつけると,カメラを構える場所が,きわめて限定されてしまう。
 もっとも,花が咲いていなければ,たぶん気にせず,踏みつけてしまうと思うのだが(^_^;
 1コマ1コマの撮影に時間がかかるし,撮影場所を変えるにも適当な場所を見つけにくい。Kodak DCS460に2GBのCFカードを装填して撮影している(2016年4月9日の日記を参照)ので,PCカード型のハードディスクを装填しているときにくらべて撮影データの書き込みに時間がかかるのだが,こんなペースで撮るならば,そんなことはまったく気にならない。
 朝のあわただしい時間が,こうして過ぎていく。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

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