撮影日記


2016年03月30日(水) 天気:曇のち晴

これも,オールドレンズブーム?
NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4をディジタルカメラで

FUJIX DS-505Aは,1996年に発売されたディジタル一眼レフカメラである。ディジタル一眼レフカメラとしては初期のものであり,撮像素子の大きさはごく小さな2/3型で,画素数はわずか130万画素というものである。ニコンFマウントの交換レンズを使用するようになっており,カメラ本体に内蔵されたレンズ(縮小光学系)によって,ライカ判サイズの画面を小さな撮像素子にあわせて縮小するようになっている。そのため,ニコンFマウントの交換レンズを,ライカ判と同じ感覚で使うことができる。ただし,一部のレンズでは,縮小光学系によって顕著なケラレが生じる(2016年1月11日の日記を参照)。
 FUJIX DS-505Aでは,交換レンズとして,AFニッコールレンズおよびAiニッコールレンズを使用することになっている。Ai方式以前のニッコールレンズは,正式には使えないことになっている。しかしながらレンズマウントまわりに連動ピンがなにもないので,Ai方式以前のニッコールレンズの装着が妨げられることはない。Ai方式以前のニッコールレンズを装着した場合,カメラに内蔵された露出計がはたらないが,マウント内部のレバーを少し動かして固定してやると,DS-505AはAiニッコールレンズが装着された状態であると認識する。そして,カメラに内蔵された露出計を使用でき,AEでの撮影も可能になる(2016年3月17日の日記を参照)。
 このような特長を利用して,一昨日は初期の超広角レンズNIKKOR-N Auto 24mm F2.8をFUJIX DS-505Aで使ってみた。その結果,このレンズでは縮小光学系によるケラレが顕著であることが確認できた。縮小光学系によるケラレの影響を受けないレンズは,基本的に大口径レンズである。そこで今日は,初期の大口径レンズNIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4を使ってみることにした。このレンズは,ニコンFマウント用レンズとしてははじめての,F1.4という大口径のレンズである(*1)。

毎年,「楠木の大雁木」とその周辺のサクラに注目している。まだ,多くのつぼみが残っているが,日に日に開いた花が増えている。

FUJIX DS-505A, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4

サクラの開花を待ちわびるかのように,リバークルーズの船が通り過ぎていく。
 近景を撮っても,遠景を撮っても,画面周囲のケラレは気にならない。このレンズは,縮小光学系によるケラレを気にせずに使えるようだ。

FUJIX DS-505A, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4

最短撮影距離が0.6mなのは,少しものたりない。

FUJIX DS-505A, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4

近接撮影時の後ろボケは,やや不安を感じるものである。

FUJIX DS-505A, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4

今日は曇り空だっため,逆光時の影響を確認することはできなかった。。

FUJIX DS-505A, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4

平凡な光のもとで,平凡な撮り方しかできなかったが, NIKKOR-S Auto 5.8cm F1.4はFUJIX DS-505Aでケラレの影響を受けずに使えるレンズの1つであることは確認できた。今日の結論は,これだけである。

*1 ニッコール千夜一夜物語 第四十夜 (株式会社ニコン)
http://www.nikkor.com/ja/story/0040/


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