撮影日記


2016年02月28日(日) 天気:曇

本末転倒!?目的は「おまけ」にあり
あえて「電源が入りません」ジャンクを買う

なにかを買ったときに,値引きされたり,別の品物をつけ足されたりすることは,「おまけ」されたという。あるいは「グリコ」に小さなおもちゃがついているのも,「おまけ」つきとよばれる。「おまけ」はあくまでも「おまけ」であり,それが主ではない。しかし,ときとして非常に魅力的な「おまけ」の存在によって,主たる商品の魅力がアップすることもある。なかには,「おまけ」のシールを入手したら本体であるチョコレート菓子を捨ててしまうという,「おまけ」の効力がいきすぎた「ビックリマンチョコ」などの事例もあった。食べ物を粗末にする行為は許しがたいが,魅力的な「おまけ」がどうしてもほしい,という気持ちはわからないでもない。私にも,ある特定の「おまけ」が欲しくて「タイムスリップグリコ」をずいぶんと買いこんだという過去がある(2015年2月1日の日記を参照)。これは,ここだけの秘密だ。約束だぞ!

私は,「クラデジ」(2015年9月10日の日記を参照)を楽しむ1つの流れとして,「スチルビデオ」とよばれる製品にも目を向けようと考えている。そのため,ときどき,インターネットオークションの出品をチェックする。先日,「ソニー スチルビデオカメラ ジャンク2台 おまけつき」という内容のタイトルがついた出品を見つけた。出品内容を確認すると,「おまけ」が豊富である。とくに,2インチビデオフロッピーが3枚「おまけ」されることが,大きな魅力だった。
 2インチビデオフロッピーは,スチルビデオカメラの記録メディアである。Canon RC-250というスチルビデオカメラ本体は入手していたが,2インチビデオフロッピーは未入手だった(2016年2月20日の日記を参照)。インターネットオークションにもときおり出品され,数枚組のセットが500円ないし1000円くらいの開始値になっていることが多い。送料を含めても1000円から1500円くらいなので,けっして高いものではない。しかし,Canon RC-250が動くかどうかもわからない状態だったので,入札する気になれないでいた。
 だが,今回の出品は魅力的だ。2インチビデオフロッピーだけでなく,ジャンク品だがスチルビデオカメラが2台もついてくるのである。いや,出品のタイトルでは「スチルビデオカメラ ジャンク2台」が本体で,「2インチビデオフロッピー3枚」は「おまけ」の一部に過ぎない。だが,いまの私にとっては,「2インチビデオフロッピー3枚」が本体で,「スチルビデオカメラ ジャンク2台」が「おまけ」なのである。だから,ジャンクの状況として「電源が入りません」という説明があったが,それは問題ではない。
 この出品には競合者があらわれず,開始値で落札できた。
 そうして,3枚の2インチビデオフロッピーを入手することができたのである(2016年2月24日の日記を参照)。送料を含めても1500円ほどで済んだので,2インチビデオフロッピー3枚の価格としても,妥当なものであると思う。

ディジタルカメラが一般化する前に,スチルビデオカメラとよばれる製品が市場にあらわれた。ディジタルカメラのように,フィルムを使わずに画像を記録できるものであるが,画質や使い勝手が今ひとつよくなかったこともあり,大きな普及には至らなかった。結果としてあまり目立った存在にはならなかったが,報道を中心とした業務向けとしては,一定の役割を果たしていたようである。
 SONYが1981年に発表した「マビカ」試作品が,最初のスチルビデオカメラであるとされている(*1)。その後,1988年に,一般向けの「マビカ」として,SONY MVC-C1が発売された。

このたび入手した2台のジャンクのうちの1台である。MVC-C1はフラッシュも内蔵しており,ふつうのカメラのように撮影に使うことができる。
 もう1台は,MVC-C1の後継機として発売されたSONY MVC-A10である。MVC-C1の機能に,音声記録機能とマクロ撮影機能が付加されている。

MVC-C1およびMVC-A10には,撮影機能はあっても,撮影した画像を再生する機能はない。撮影した画像を見るためには,再生アダプタMAP-T1を通してテレビに接続する必要がある。その再生アダプタが,「おまけ」として含まれていた。

さらに,激しく塩を噴いて劣化があきらかであるが,バッテリーが1つ含まれていた。専用のカメラケースとストラップもある。再生アダプタやバッテリー,専用ストラップなどは,あとから単体で入手するのは困難に思えるので,これらをまとめて入手できたことはありがたい。

このたび入手したものは,スチルビデオカメラSONY MVC-C1とMVC-A!0のジャンク品である。それに「おまけ」として,MVC-C1とMVC-A10それぞれの専用カメラケースと専用ストラップ,再生アダプタMAP-T1,ジャンク品のバッテリー1個と,3枚の2インチビデオフロッピーがついてきた。
 だが,私にとっては3枚の2インチビデオフロッピーを入手しようとしたら,ジャンクのスチルビデオカメラが2台,それぞれの専用カメラケースと専用ストラップ,再生アダプタと,ジャンクのバッテリーが「おまけ」としてついてきたということなのである。

「おまけ」とは,じつに楽しいものだ。

*1 商品のあゆみ−デジタルカメラ (ソニー株式会社)
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/sonyhistory-g.html


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