撮影日記


2016年01月24日(日) 天気:雪のち晴

雪の朝にKodak DCS460の復活を宣言する

内蔵されたバッテリーが劣化したために動作が不安定になっていたKodak DCS460も,Libretto20というパソコンのバッテリーパックを利用することで,安定して動作するようになってきた(2016年1月21日の日記を参照)。外に持ち出しても,まあまあ撮影を続行できそうな状態である。あとは,CFカードのエラーが完全には解消されていないことを,なんとかしたいところである(2016年1月22日の日記を参照)。

そもそも,なぜCFカードにこだわるのか。それは,ディジタルカメラを長く使いたいのであれば,電源と記録メディアを確保できるようにしておく必要があるからだ。機器がまだじゅうぶんに使える状態であっても,電池が入手できなくなれば,その機器はもう使えなくなる。電池には,必ず寿命というものが存在するのである。電池が確保できても,記録メディアが使えなくなると,機器は動作しても撮影には使えないことになる。Kodak DCS460は記録メディアとして,PCカード型ハードディスクが想定されている。このたびは,Kodak DCS460とあわせて,170MBのPCカード型ハードディスクもいただいたのだが,ハードディスクというものは壊れやすいものなのである。

だから,ハードディスクにくらべれば壊れにくく,まだしばらくは新品のものをお手頃な価格で購入できそうな,CFカードを使いたいのである。また,CFカードは,ハードディスクにくらべれば消費電力が小さいのではないか,と思っている。Kodak DCS460はバッテリーを交換して動作するようになったとはいえ,本来のバッテリー(1700mAh)よりも容量が小さいものになった(1200mAh)。少しでも,消費電力を小さくしたい。だから,CFカードにこだわったのである。
 さらに付け加えれば,PCカード型ハードディスクのデータを読み出すには,Type IIIにも対応したPCカードスロットが必要になる。ひと昔前のノートパソコンにならば標準的に装備されていたものの,最近のノートパソコンにはない場合も少なくない。USBで接続するカードリーダも,最近のものはCFカードくらいにしか対応していないものが多い。データをパソコンに転送する利便性から考えても,CFカードが使えると好都合なのである。

この256MBのCFカードは,Kodak DCS460でちゃんと認識された。そして,撮影した画像データも記録された。しかし,記録に非常に時間がかかり,そしてエラーになることが多い。CFカードの相性の問題だろうか,あるいは,本体にもなんらかのトラブルが発生しているのだろうか。

CFカードのことを考える前に,もともとこのKodak DCS460で使われていたPCカード型ハードディスクを使った場合の動作はどうなのか,確認しておこう。バッテリーを交換して電源は安定したのだから,PCカード型ハードディスクを使ってみた。すると,エラーもなく,スムースに撮影した画像データが記録されるのである。
 どうやら,CFカードの問題のようだ。256MBという容量に問題があるのか,CFカードをPCカードに変換するアダプタに問題があるのか,それとも,そもそもCFカードと相性が悪いのか。解決しなければならない,あらたな問題が生じたことになる。

当面は,PCカード型ハードディスクを使って,Kodak DCS460での撮影を楽しむことにしよう。

今週は,寒波と低気圧がつぎつぎにやってくる。昨日も,雪が降った。雪はまだちらほらしているが,今朝は幸い,思ったほど雪は残っていない。近くに生えている梅の木にも,ほどよく雪がかかっている。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

RawTherapeeで,ホワイトバランスを「カメラ」,そのほかの設定は初期値にして,JPEGファイルに書きだしたところ,やはりこのように著しく赤に偏った画像が出力された。この赤みは,Kodak DCS460の個性であることに間違いない。
 とはいえ,ここまで赤いとやはり補正したくなるものだ。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

Kodak DCS460で撮影した画像はRAWデータなので,補正をする余裕はじゅうぶんにありそうだ。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

私がしている撮影は,「仕事」のための撮影ではないのだから,無理に自然な雰囲気に調整しようと考える必要はない。Kodak DCS460を「趣味」の撮影に使うのだから,この鮮やかさをそのまま利用するほうがよい。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

20カットほど続けて撮影したのだが,交換したバッテリーはじゅうぶんに持ちこたえてくれた。
 Kodak DCS460が「楽しい」ディジタルカメラであることも,確認できた。これで,kodak DCS460の復活を宣言することにしよう。

さてここで,先に復活宣言をしたFUJIX DS-505A (2016年1月12日の日記を参照)で撮った画像と比較してみよう。

FUJIX DS-505A, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

FUJIX DS-505Aでは,撮影した画像の記録形式にJPEGを選択できるようになっている。ホワイトバランスは「A」(自動)にして撮影したところ,ごく自然な色になっている。AE撮影しているが,露出の具合もよい。ただ,ちょっと,あっさりしすぎな印象もある。なんというか,「富士フイルムの色だ」という主張が盛り込まれていたら,もっと楽しいディジタルカメラになっていたかもしれない。どうせなら,RVPを彷彿とさせるような画像であったら,どうだっただろうか。
 一方で,色があっさりしているせいか,解像感はとても高いように感じる。もとの1280ピクセル×1000ピクセルの画像を見ても,130万画素機の画像とは思えないほど緻密に感じられる。Micro-NIKKORとの相性もあるのかもしれないが,この当時としてはずば抜けた高品位なディジタル画像だったのではないだろうか。
 これも,まだまだ味わい尽くしたいディジタルカメラであることは,間違いない。


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