撮影日記


2015年12月01日(火) 天気:曇

20年ぶりに新品のメーカー製パソコンを購入
プリインストールのソフトウェアが好感度を左右する!?
10.1型タブレットPC マウスコンピューター WN1064

この,シンプルな黒い箱…

そこから出てきたものは…

ノートパソコンである。mousecomputer (マウスコンピューター)のWN1064という機種だ。あまり大きな声では言えないが,メーカー製の新品パソコンを買うのは,じつに20年ぶりのことである。

20年前に購入した「メーカー製の新品パソコン」は,NECのPC-9821V10だった。PC-9801あるいはPC-9821というものも,いつしか人びとからその存在を忘れられ,忘却の彼方へ旅立っていることだろう。そのPC-9821V10はまだ動く状態でもっているものの,まず使い道は思いつかない。
 その後,新品の部品で「自作パソコン」を組み立てたことはあるが,それも15年前のこと。それより後はすべて,中古品あるいはいただきもののパソコンを使ってきたものである。それらはもっともあたらしいモデルであっても,Windows XPで動作させている状態であった。
 正直なところ,自分が使う文書を作成し,撮影した写真をスキャナで取りこみ,あるいはディジタルカメラで撮影した画像を軽く修正するくらいであれば,ずっと使ってきたWindows2000時代のパソコンでじゅうぶんであり,新しいパソコンを買う必要などない。そうはいっても,OSの更新が停止され,セキュリティソフトがだんだん使えなくなる状況をいつまでもひっぱるわけにはいかない。そろそろ,あたらしいパソコンを買わなければならないだろうと,考えていた。
 もしかすると今後,スキャナやプリンタといった周辺機器,あるいはディジタルカメラなどを買いかえたときに,古いパソコンでは使えないケースが発生するかもしれない。ただそれには逆の問題もあって,パソコン(OS)をあたらしくすると,それまで使っていた周辺機器が動作しなくなる恐れが発生するかもしれない。それは,パソコンを買いかえる気が起きなかった原因の1つである。
 ともあれそういう考えなので,あたらしくパソコンを買うとしても,最新最速の性能は求めない。今回はそれよりも,携帯性を重視したい。出張時の新幹線車内で,あるいは外出先等で,文書を閲覧したり修正したりすることを主目的にしたいのである。そこで,「2in1パソコン」などとよばれる,タブレットとしても使えるタイプのパソコンを検討することにした。もちろん,価格も重視したいのは言うまでもない。

タイプが決まれば,つぎは具体的な機種選定である。

まず気になった機種は,ASUSのTransBook T90という機種である。画面サイズは8.9型で,一般的なノートパソコンにくらべるときわめて小さいが,実用できないサイズではない。持ち運ぶことを前提にするなら,ここまで小さいと,とてもうれしい。キーボードは本体から簡単にはずすことができ,はめることも簡単である。本体にキーボードを取りつけたときは,一体型のノートパソコンと同様の感覚で使えるのも,ありがたい。
 難点としては,キーボードがBluetooth接続の無線式であるということがある。バッテリー持続時間はとても長いようだが,それでも本体とは別にキーボードのバッテリーを気にする必要があるのは,少々面倒を感じる。店頭で触ってみたところでは実感がなかったが,Bluetooth接続のためにキーボードの反応がやや遅いという評価を見かけたのも,少しひっかかった点だ。会議等でひたすらメモを入力するような使い方もしたいので,気がかりになるのである。

キーボードが無線式でないことを重視すれば,mousecomputerのWN891という機種も気になってくる。こちらも画面サイズは8.9型で,大きさはASUS TransBook T90と変わらない。本体とキーボードとの接続がBluetoothなどの無線式ではない点は,やはり安心感が高い。キーボードの手前に,ASUS TransBook T90にはなかったタッチパッドがある点もありがたい。さらに,Microsoft Office 2013がプリインストールされているにもかかわらず,すばらしく低価格であることも,きわめて魅力的である。細かいことであるが,標準サイズのUSB端子(Type A)が1つあることにも,なんとなく安心感がある。
 だが,難点もある。キーの配列がやや特殊で,とくにESCキーが左上にないのは,実際に文字を入力するにあたって大いに支障を感じそうである。また,キーボードが本体カバーと一体化しているのはよいのだが,そのカバーを折ってディスプレイスタンドとして使うようになっている。ディスプレイの角度を変えられないわけで,これは使いにくそうである。

ASUSのTrasBook T90を選ぶか,mousecomputerのWN891を選ぶか。店頭で並んでいた両機種を見くらべ,触りくらべた。そしてポイントは,キーボードに絞りこまれた。一体型ノートパソコンとして使いやすいのは,ASUS TransBool T90のほうだ。キーボードがバッテリ不要でタッチパッドがあるのは,mousecomputer WN891だ。個人的には,どちらも一長一短である。
 同じmousecomputerの「2in1パソコン」でも,画面サイズが10.1型のWN1064という機種では,ESCキーはちゃんと左上にあるなど,キーの配列に違和感がない。そこで,サイズは大きくなってしまうが,これを購入することにしたのである。Microsoft Office 2013がプリインストールされていて2万円台なのだから,もっと安く買えるお店があったのかもしれないが,価格的にはじゅうぶんに満足である。

じつは最近まで,mousecomputerというメーカーの存在を知らなかった。ところで,NECや富士通などメーカー製のパソコンを買うと,最初にしなければならないことは「不要なアプリケーションソフトウェアをアンインストールする」ことである。ところが,mousecomputerのWN1064には,削除してしまいたくなるようなソフトがほとんど入っていない。こんなことで私は急速に,mousecomputerというメーカーに対して,好感度を高めることになったのであった。
 今日は同時に,富士通のノートパソコンも購入した。こちらは,一般的なサイズのものである。そして当然ながら,不必要なアプリケーションソフトウェアのアンインストールに,大いに手間取ったのであった。


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