撮影日記


2015年11月08日(日) 天気:雨

日光は雨でも結構だった

栃木県日光市にある「日光東照宮」(単に「東照宮」ともよばれる)は,江戸幕府の初代将軍である徳川家康を神格化して祀る神社である。「日光を見ずして結構と言うなかれ」という格言は,日光東照宮がとても見る価値の高いすばらしいものである,ということをあらわしている。
 日光東照宮の建物には,数多くの木彫で装飾が施されている。それらのなかでもとくに有名なものとしては,奥社入口にある「眠り猫」や,神厩舎にある「見ざる,言わざる,聞かざる」をあげることができる。「眠り猫」のほうは,ISO1600相当に設定して撮っているので,まさに高感度フィルムを使ったときのようにノイズがすさまじい。

FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED (at ISO1600)
FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

建物そのものだけでなく,周囲の風景にも見ごたえがある。とくにこの時期は,紅葉が美しい。

FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED
FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

今日は,朝から雨が降っている。ときおり激しく降ることもあり,観光に適したお天気ではない。それにもかかわらず,日光東照宮はすさまじい人出である。雨が降っていてもこれだけの人出なのだから,よく晴れた「行楽日和」の日であれば,混雑はもっとすさまじいものになったのかもしれない。そう考えると,今日は雨で都合がよかったと言ってよいだろう。

FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

鉄道を利用して日光を訪れる場合,東武鉄道を利用する方法とJRを利用する方法とがある。現在の主流は,間違いなく東武鉄道を利用する方法だろう。東京都内方面から直通する快適な特急列車のほか,特急料金のいらない急行列車や快速列車などをあわせると,1時間に2〜3本くらいは運転されている。東京都内から東武日光駅まで,おおよそ2時間ほどである。
 JRを利用する場合,東北本線で宇都宮駅まで行き,そこから日光線に乗り換えて日光駅を目ざすことになる。現在,JR線で東京都内から日光駅まで直通する列車は運転されていない。JRの駅を発車する列車であっても,途中から東武鉄道を経由して,東武日光駅に行くようになっている。
 東武鉄道を利用するのが一般的であり,たぶんいろいろと便利だということはわかるのだが,今回はさまざまな事情があって,JR線のみで日光を訪れることにした。
 理由の1つに,乗車券が広島駅から日光駅までの1枚になり,往復割引が効くメリットがある。日光を訪れる前には仕事で東京都内に立ち寄ることになっていたのだが,「途中下車」できるのだから問題ない。
 私の場合,帰りは東京駅から東海道新幹線に乗ることになる。東武日光駅からの東武鉄道経由の特急列車は,もっぱら浅草駅(東武鉄道)や新宿駅(JR)に到着する。東京駅に行くために,終日混雑している東京都内での乗り換えが必要になるのは,面倒なものがある。この春から上野東京ラインが運転されるようになったことで,東北本線の列車を使っても東京駅まで乗り換えなく移動できるようになったのは,好都合である。場合によっては,少々料金が高くなるものの,東北新幹線を利用するという選択肢もある。東京都内に居住しているのであれば,浅草や新宿などから乗ることのできる東武日光行きの特急列車が便利なのかもしれないが,東京駅を拠点に考えたいときは全線でJRを利用するのも有力な選択肢なのだ。
 そしてなにより重要なこととして,昨夜(11月7日土曜日)の宿泊が,宇都宮市にしか確保できなかったという事情も大きい。前日までの2日間(11月5日木曜日の夜および11月6日金曜日の夜)は,最近よく利用している千束にあるホテルが確保できたのだが(2015年11月6日の日記を参照),土曜日は確保できなかったのである。そこが確保できていれば,浅草から東武鉄道を利用するというルートを選択したかもしれない。

では,JR日光線を利用して日光を訪れる人は皆無なのか?といえば,そんなことはない。日曜日朝の宇都宮駅,日光線のホームは,一見して「いかにも観光客」っぽい人の姿が多く見られる。しかもその半数近くは,海外からの観光客に見える人たちだ。実際に乗車した車内は,座席がほぼ埋まる程度の状況であった。あらためて見回してみると,1/3くらいの人は,いわゆる欧米系の顔立ちをしており,いかにも海外からの観光客ですよという雰囲気を醸し出している。しかも,彼らの話す言葉はよくわからないものの,英語ではなさそうに聞こえる。向かいに座ったグループはポルトガル語っぽい言葉を話していたし,その隣にいた女性はロシア語っぽい本を読んでいた。帰りの電車でも乗り合わせたカップルは,ドイツ語っぽかった。もちろん私はそれらの言語を理解できないので,あくまでもそのように感じただけである。
 残りの人も,観光ガイドブックを眺めている人や大きな荷物がある人など,観光客っぽい。それらの人のなかに中国など近隣国からの観光客が含まれていたとすれば,車内の半数くらいは海外からの観光客という状況だったのかもしれない。
 このように観光客の多い路線であるものの,JR日光線で使われている車両は,かつて山手線あたりで使われていた通勤型車両である。トイレが増設されているとはいえ,こういう路線では向かい合わせのボックス席の車両であってほしいものだ。もっとも平日であれば,宇都宮への通勤,通学目的の利用者も多いのだろうから,このような車両が使われているのはしかたのないことか。

ともあれ私は,「ニッコール」も見たし(2015年11月7日の日記を参照)「日光」も見たので,「結構」と言ってもよいのである。


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