撮影日記


2015年02月01日(日) 天気:曇

なつかしの20世紀「タイムスリップグリコ」
これそのものも,なつかしい

物置き場所の整理は,冬におこなうのがよい。うちの物置き場所は,夏は暑い場所なのだ。ただでも暑い場所なのに,そこで荷物の整理など体を動かすとなると,さらに暑くなるわけで,作業効率も悪くなるというものだ。
 片づけるときにある程度は整理しても,必要があってそこから物を出し入れしたり,さがしものをしたりすると,整理した場所もぐちゃぐちゃになってしまう。そこへもってきて,捨てられない性分なので,いつしかものが増えている。だからたまには,整理をしなおさなくてはならいのである。
 小物を詰めた箱を開け,内容を確認して詰めなおす。中になにが入っているかある程度は推測できるようなメモを,きちんと箱に貼っておくことも重要なことである。このとき,少しでも捨てる決心をつけると,捨てた以上にものを収納する空間が生じるように感じるのだが,これはいつも不思議に感じることである。

小物を詰めた箱を整理していると,こんなものが出てきた。

2001年から2005年ころに発売されていた,「タイムスリップグリコ」の「玩具」部分の箱である。もう,10年以上も前のものだ。そういえばこんなものを集めていたことがあったなあ,となつかしく感じる。このようなものは,物置き場所を片づける効率を低下させる,大きな要因となる。ほかに古新聞や古雑誌なども,危険である。ここで決して,なつかしんではいけないのだ。作業の手が止まってしまうから,一段落してからゆっくりと眺めるようにしよう。

どうやら,未開封である。

「タイムスリップグリコ」は,江崎グリコのWebサイトでは,次のような表現で紹介されている(*1)。

なつかしの20世紀が蘇る「タイムスリップグリコ」シリーズ

先にも書いたように「タイムスリップグリコ」が発売されたのは,2001年から2005年にかけてのころのこと。21世紀に入ったばかりのころに発売された,というわけだ。21世紀になってさっそく「20世紀をなつかしむ」という企画だが,実際には「なつかしの20世紀」というよりも「なつかしの昭和」というほうが正確だろう。いや,「タイムスリップグリコ」が扱っているものが「鉄人28号」「オート三輪」「学校給食」などであるところに着目すれば,もっと正確に「なつかしの昭和30年代から昭和40年代ころ」というべきである。間違っても,「古き良き時代」「古き良き昭和」などという表現を使ってはいけない。あくまでも,「昭和30年代に生まれた人が,子ども時代を過ごした昭和30年代から昭和40年代前半をなつかしむもの」だ。そのように限定してもいいだろう。メインのターゲットは,私よりも上の世代であろうと思われる。

昭和30年代に生まれた人は,2001年から2005年ころにはちょうど40歳代前後になるわけで,いわゆる「働き盛り」の年齢層である。「タイムスリップグリコ」は,この可処分所得が多そうな年代をターゲットに一儲けをたくらんだ商品であるという疑念は濃いし,「タイムスリップグリコ」を企画した人たちもちょうどその年齢層だったのではないだろうか。もしかすると,「自分がほしいもの」を企画した結果になるのかもしれない。
 さて,そういう商魂が見え見えの企画であるが,そこに私がはまってしまった理由は,「鉄人28号」でも「スバル360」でもない。

目的はただ1つ,「ニコンF」様である。

しかしながら,「タイムスリップグリコ」では,ほしい「玩具」を選ぶことはできない。なにが出るかは,開けてのお楽しみである。開けてのお楽しみではあるが,「玩具」が入っている袋まで開ける必要はない。「玩具」の箱に同梱されている説明書に,そこに入っているものの解説が書かれているので,箱を開ければ中身がわかるのである。だから,このたび見つかった「タイムスリップグリコ」は,「未開封」だったのである。つまり,中身は「ニコンF 」様ではないということだ(では,何だったのか?というのは,ひ・み・つ)。
 いわゆる「大人買い」(まとめて大量に買いこむこと)はしていないが,結果としてそれなりの量を買いこむことになってしまった。そしてようやく巡り会えたNikon F様は,あらかじめ公開されていたものとは違うブラックボディで,Reflex-NIKKOR 500mm F5とセットになったバージョンのものであった。

残念ながら,私は本物の「ニコンF ブラックボディ」は入手していないし,「レフレックスニッコール500mm F5」も入手していない。ブラックボディはいずれよい出会いがあるかもしれないが,レフレックスニッコール500mm F5のような巨大で特殊なレンズは,そもそも出会う機会がないだろうし,もし出会いがあったとしても,自分の手では管理しきれないだろう。現実には入手できないだろうと思う模型だったから,これでよかったのである。。

*1 タイムスリップグリコシリーズ メニュー (江崎グリコ株式会社)
http://www.ezaki-glico.net/chara/timeslip/


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