撮影日記


2013年12月31日(火) 天気:晴れ ところにより大雨

2013年にお迎えしたカメラたち

これは,大阪府の南部,和歌山県との県境に近いところにある「みさき公園」というところで撮ったものだ。設置されている遊具の絵柄が「アラレちゃん」だったり「0系新幹線」だったりするところに,ちょっとしたレトロ感を味わうことができる。ゴールデンウィークにクルマで訪れた友人によれば,そのときは園の駐車場にたどり着けないほどの混雑で,少し手前の駅近くに駐車場を見つけて,そこから電車に乗りかえて訪れたとのこと。それに対して今日はよく空いており,難なく駐車場まで到達した。いや,厳密に言えばちょっと難はあった。大阪市内も「みさき公園」もとてもよく晴れていたのだが,道中,関西空港の対岸付近ではなぜか大雨だったのである。

さて,例年のように,この1年間にお迎えしたレンズやカメラを思い返してみることにしよう。

最初に紹介したいものは,タカラトミー「3Dショットカム」である。

これを入手したのは,厳密には今年(2013年)ではなく昨年(2012年)の年末であるが,「2012年にお迎えしたカメラたち」で紹介できなかったし,これからも楽しんでみたいカメラなので,あらためて紹介しておく。
 カメラの性能や画質としては,まさにおもちゃのようなディジタルカメラである。いや,おもちゃメーカーであるタカラトミーから発売されたものであることを考えれば,おもちゃそのものであると考えるべきだろうか。ピント調整も露出補正もできず,ディジタルカメラ特有の液晶モニタもない。だから撮影した画像をその場で確認したり消去したりすることもできないし,時計が内蔵されていないために画像の撮影日時も記録されない(すべての画像が,「2011/01/01 12:00」として記録されている)。どう考えても,おもちゃそのもののディジタルカメラなのだが,これは正面に2つのレンズが並んでいることからわかるように,ステレオ写真が撮影できるのである。
 しかし,左右の画像が撮影されるタイミングがわずかにずれている(右側の画像がおよそ0.1秒遅れて撮影される)ので,立体感がうまく得られないことがある(2013年1月13日の日記を参照)。これはそういう仕様のようだが,撮影タイミングを意図的にずらしているのではなく,撮影タイミングをきちんとあわせることを想定していなかっただけかもしれない。ということで使用場面が限定されるなど,なにかと不満のあるカメラだが,お手軽にステレオ写真を撮影できる魅力は大きいものがある。しかも,(まだ売られていれば)2000円かそれ以下という,ごくお手軽な価格で買えるはずだ。

つぎは,ローライ「フラッシュ35AF」を紹介しよう。これが,2013年にさいしょに入手した1台となる。

「ローライ」「35」というと,コンパーのシャッターや,ゾナーやテッサーなどのレンズを搭載したドイツ製(あるいはシンガポール製)のコンパクトなカメラを連想するかもしれないが,これは日本製のオートフォーカスカメラである。それはわかっているのだが,やはり「ローライ」という名前とロゴがほしくて入手したものだ(2013年2月4日の日記を参照)。そうだ,私は,ただの「名前」にも価値を感じるようになってしまっているのである(笑)。
 実際に使ってみると,ごくごくふつうに使いやすいオートフォーカスのコンパクトカメラである。決して悪いカメラではないぞ,これ。中古カメラ店で見かけることがめったにないカメラなので,あまり売れなかったものと思われるが,どうして売れなかったのだろうか。「ローライ」の名前を重視して,コニカやフジの同クラスのカメラよりも高い値付けがされていたのだろうか?あるいは,この種のカメラを買うようなカメラマニアではない人たちには当時すでに「ローライ」という名前の知名度がなくなっており,「どこか知らない三流メーカーの商品?」と思われていたのだろうか?それとも当時のローライが,これの販売にあまり力を入れていなかっただけだろうか?

ROLLEI FLASH35 AF, ROLLEINON 38mm F2.8, NEOPAN100 ACROS

コンパクトカメラは,プロやマニアでない人たちが,お手軽に確実に写真を写すことができるようにと改良されてきた。そしてローライ「フラッシュ35AF」のように,露出は自動調整され,フラッシュを内蔵し,ピントも自動調整されるようになっていた。ただし一眼レフカメラのように,交換レンズを駆使して,接写や望遠撮影などをおこなうことはできなかった。接写についてはパララクスの問題もあるのでこの種のカメラで実現することはむずかしいが,テレコンバータが内蔵されたりズームレンズが内蔵されたりするようになって,望遠撮影はお手軽に楽しめるように進化した。内蔵されるズームレンズの焦点距離はぐんぐん伸びて,135mmをこえ200mmに近づくようになったが,そのような超望遠域に近づいてくると,手ブレの問題が深刻になってくるのでかえってお手軽には楽しめなくなってくる。カメラに内蔵されるズームレンズは口径が小さく,開放F値が大きな「暗黒ズーム」とも揶揄されるようなものなので,手ブレの影響は顕著である。
 そんなコンパクトカメラとしては超望遠レンズを内蔵したカメラを,何台か入手した。

たとえば,180mmまでのズームレンズを内蔵したキヤノン「オートボーイ180」(2013年2月10日の日記を参照)と,170mmまでのズームレンズを内蔵したペンタックス「エスピオ170SL」(2013年3月16日の日記を参照)である。
 いずれも撮影に必要な機能などはよく考えられており,コンパクトカメラとしてはよくできた製品だと思うが,その特徴の1つである超望遠撮影をしようと思えば,どうしてもこれをじゅうぶんに大きな三脚に載せたくなってしまう(2013年3月3日の日記を参照)。それではせっかくのコンパクトさが,スポイルされてしまう。超望遠域はあくまでも非常用と考え,普段は使わないようにしよう!と言ってみたところで,そんな機能が内蔵されていると,ついつい使いたくなってしまうものである。

ちょっと方向性の違うカメラとして,8mmビデオカメラも入手した。

ソニー「CCD-TR900」という機種である(2013年4月30日の日記を参照)。過去に撮影した8mmビデオテープが何本かあるのだが,そのときに使っていたキヤノン「UC-1 Hi」は,正常に録画再生ができなくなってからもう何年もたっている(2003年3月31日の日記を参照)。8mmビデオカメラやビデオデッキの製造もすでに終了しているので,撮影した8mmビデオテープを再生できる機器は,今後,減る一方なのだ。数年前から意識的に見てはいるのだが,中古カメラ店でも8mmビデオカメラを見かけることはほとんどなかった。まさに,8oビデオという機器のの危機である。ようやく入手できた「CCD-TR900」によって,20年ほど前に撮影した映像を久しぶりに見ることができた。

「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」 Canon UC-1 Hiで撮影 (1993年)

6月に,東京にある「カメラ太陽堂」が閉店した。このお店を利用したことはないのだが,二眼レフカメラ「ビューティフレックス」の製造発売元としても知られる有名な老舗である。この機会に,ひさしぶりに「ビューティフレックス」を使ってみることにした(2013年6月10日の日記を参照)。上下のレンズの噛み合わせがやや悪いので使うにはちょっとしたコツが必要なものの(^_^;,シャッターも調子よく動いてくれている。二眼レフカメラは大きさの割には軽く感じるし,6×6判のピントグラスはやや暗いものの,十分な広さがあるので気持ちよく撮影ができる。50年以上前の二眼レフカメラは今でも撮影に使えるのに,20年前のビデオカメラが正常に使えないというのは,ちょっと悲しくならないか?

今年,入手したカメラやレンズで紹介したいものはほかにもあるのだが,長くなってきたので続きは年が明けてからにしよう。来年も「撮影日記」に変わらずのご愛顧を!


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