撮影日記


2013年12月21日(土) 天気:曇ときどき雨

オリーブの実がなったら
食べるべきか,油をとるべきか

冬になると,指先が乾燥気味になる。ふだん仕事では紙を触っていることが多いのだが,指先が乾燥しているときに紙を触ると,カサカサして気持ち悪い。たとえるなら,黒板を爪でガリガリするときの気持ち悪さを,縮小したようなものと言えるだろか。いや,かえってわかりにくいか(笑)。まあ,わかる人にはわかるはずだ。私の場合,手の肌が荒れて「痛い」という状態になるわけではないが,この気持ち悪さはなんとかしたいものである。
 つまり指先にほどよい湿り気があれば,よいのである。そこでいわゆるハンドクリームを使ってみるのだが,紙を触るときのカサカサが気にならなくなるくらい塗ると,かなりのベタベタになる。紙を触るときの感触は改善されるが,そのままではパソコンの操作が気持ち悪い。とくにマウスを握る手がベタベタというのは,気持ちよいものではない。しかもハンドクリームは,やがて乾く。すると,また塗らねばならぬ。
 そして今のところ,私の手と目的にいちばんあっているのは,オリーブオイルである。

以前,小豆島へ行ったとき(2008年11月2日の日記を参照)に,「小豆島オリーブ園」で買ってきたものだ。朝,両手の人さし指にほんの少しずつ,具体的にはビンの口についているオリーブオイルに触れる程度とって,すべての指先に伸ばす。これでほぼ終日,紙を触るときの不快感が軽減される。1回や2回くらい手を洗っても,完全には落ちてしまわないようでもある。ところでこのオリーブオイルは,食用のオリーブオイルにくらべるとあまり安いものではない。だが,食用のオリーブオイルと違って,香りがあまりない。そこが化粧品としてのオリーブオイルの特徴ということか。
 ところで,「小豆島オリーブ園」に行ったときに買ったものは,このオリーブオイルだけではない。オリーブの苗も買ってきた。実をつけさせるには品種の違うものを2本並べて植えるべしとのことなので,そのとおりにしている。去年あたりからそこそこ実をつけるようになったのだが,問題はその実をどうするかである。実をつけさせようと考えていたのだが,その実をなんに使うのか,まったく考えていなかったのだ(笑)。
 オリーブの実の用途としては,2つ考えられる。1つは,食べること。もう1つは,オイルをとることだ。実がついたと言っても,両手のひらいっぱい程度なので,油をしぼったところでその量はたかが知れている。だから今年は,酢漬けにした。アク抜きが不十分だったのかエグさが残っているのだが,それがオリーブの風味だと理解することにして,甘んじて受け入れることにしようと思っている。

ところで,とくに意味はないのだが,オリーブの木には2〜3個ほどの実を残しておいた。これがそろそろ完熟してきて,濃い色になってきている。ということは,オイルも相当につまってきているはずだ。オリーブオイルを食用にするならばそれなりの量がほしいところだが,私の指先につける程度なら,実が1個でも使えるのではないだろうか?そこで,熟した実に爪をたて,出てきた汁を指先に伸ばしてみる。

その結論を言おう。指先の保湿効果はじゅうぶんに得られるが,マイナス要因も多い。まずは,臭いだ。生のオリーブの実から出てくる汁は,オイルだけではない。果汁も含まれている。これが,よく香る。決してくさい,不快なものではないのだが,指先から発する香りとしてはあまり好ましいものとは思えない。そして,色もある。オイルの色なのか,果汁の色なのか,あるいは皮のカケラなのか。そのあたりはわからないが,爪の間に黒っぽい汚れのようなものがたまって見える。
 自家製のオリーブの実,食べるにはいいが,化粧品としての利用は簡単にはいかないようだ。
 指先に塗るためのオリーブオイルがなくなったら,すなおに通信販売でも利用することにしよう。使う量が少ないので,注文するのは1年くらい(あるいはもっと?)後になるかもしれないが。


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