撮影日記


2013年03月03日(日) 天気:晴

「呉」は海の街?それとも,山の街?

今日は朝から,呉市中心部に用事があった。私は,呉のほうを訪れることは多くない。広島県内のいろいろな場所の写真を撮ろうと考えてきた私だが,呉市方面は比較的近いにもかかわらず,なんとなく訪れにくい場所という印象をもってしまっていたのである。私が写真を撮ろうとしたきっかけが,三次市(旧・作木村)の常清滝や安芸太田町(旧・戸河内町)などに広がる三段峡など,北部方面だったことは,1つの大きな理由であろう。そして,そのころ横川近辺に住んでいた私にとって,国道54号線を利用できるそれらの地域は,距離も近く訪れやすい場所と感じられたのである。
 それに対して呉は,遠く感じる場所だった。横川というのは,広島市内でも西のほうであり,呉方面に向かうにはまず,広島市内を東西に横断しなければならない。さらに,かつては呉へ向かう高速道路やバイパス道がなかったこともあり,国道31号線はいつも混雑しているという印象があった。国道31号線は呉市内中心部付近で終わり,国道487号線と国道185号線という2つの道に左右に分かれる。呉市内中心部付近は,道路がきちんと碁盤目状になっているのだが,その碁盤目が30°ほど傾いているため,地図をよく頭に入れておかないと,自分が向かいたい方角をロストしやすいのだ(笑)。最近,ようやく慣れてきたが。

さて,今日の目的地は呉市役所の近くである。広島呉道路を終点で降りれば,そのまままっすぐ目的地付近に到達する。ETCを利用すれば休日は通行料金が安くなるのだから,すなおに広島呉道路を利用すればいい。カーナビに探索させても,すなおに広島呉道路を通れと言う。それではおもしろくないので,一般道だけを通るようにすればどんなルートを指示してくるだろうか,ためしてみた。国道31号線に誘導してくれるのかと思えば,矢野から熊野のほうへあがり,焼山から呉市内へ抜けるルートを指示してきた。このルートはわかりにくいのであまり通ったことがないし,広島呉道路を通るルートとくらべて所要時間がそんなにかかるわけでもなさそうだ。
 広島市内でも,カーナビの誘導にしたがって走行してみた。どうしてこういうルートに誘導するのだろう?と思いながらも通ってみると,なるほど信号が少なそうなルートだったりする。矢野から熊野のほうへあがる道は,狭く,カーブが多く,勾配が急な道だ。焼山のほうへは,住宅団地のまんなかを抜けるようなところもある。住民にとっては,こういう通り抜け目的のクルマは迷惑だろう。すまぬ。途中,あたらしい道が整備されているところもあり,私のクルマについているカーナビの「古い地図」では,山のなかを走行していることになって「ルートの再探索」をしまくるところもあったが,それは無視するしかない。焼山の町を過ぎると,ふたたび二河峡に沿った山道をくだっていく。
 ともあれ,カーナビが示すよりもやや早く,目的地に到着してしまった。呉が,こんなに近いと思ったのは,これがはじめてかもしれない。
 早く到着したのはいいのだが,まだ目的地の駐車場がオープンしていないので,海沿いのところへ行って,キヤノン「オートボーイ180」(2013年2月10日の日記を参照)の試し撮りをしてみよう。

Canon Autoboy180, Canon Zoom Lens 38mm-180mm F5.6-12.9, NEOPAN ACROS 100, ILFORD MG-4
Canon Autoboy180, Canon Zoom Lens 38mm-180mm F5.6-12.9, NEOPAN ACROS 100, ILFORD MG-4
Canon Autoboy180, Canon Zoom Lens 38mm-180mm F5.6-12.9, NEOPAN ACROS 100, ILFORD MG-4

手持ち撮影では扱いきれない180mmレンズも,カメラを固定できれば問題なく使える。ただ,カメラを固定するための三脚を持ち歩くことになるなら,カメラがコンパクトである必要はあまりない。コンパクトカメラに180mmもの超望遠レンズは,そりゃまあ,ないよりはあったほうが便利なのかもしれないが,やはり無理には必要ないんじゃないか?と言いたいところである。幸い,このレンズはキヤノンがまじめにつくってくれているのか,ちゃんとした画像が得られたので,180mmレンズの意味はあると言えよう。
 この写真を見てもわかるように,呉はいうまでもなく軍港の街,海軍の街である。呉といえば「海」との関連が密接なのだが,さきほど通ってきた道を思い出せば,呉は「山」がちな街でもある。イメージ的には「海」の街だが,実態は「山」の街とも言える,それは呉にかぎらず広島市も同じことなのだが。いや,そもそも日本全体がそういうところなのかもしれぬ。


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