撮影日記


2011年04月14日(木) 天気:晴

マミヤプレスをプレスカメラらしく使う

今朝も天気がよい。しかし,週末は雨模様だという。サクラは満開を過ぎたところ。週末の雨で,今年のサクラは散ってしまうだろうか。
 楠木の大雁木以外の撮影場所を求めて,今朝は工兵橋のほうにも立ち寄ってみた。4月10日の日記にも書いたようにわかっていたことではあるが,朝はやはり通学生の姿が多く,そこでカメラを使うのは少々ためらわれるものがある。サクラの開花が早い年なら,新学期が始まる前に撮影が可能かもしれない。それは,来年以降の課題としよう。
 一方,本川(太田川)左岸(東側)のサクラ並木は,高層住宅等の影になってしまうので,朝には撮りにくい。しかも,この川岸も通学生がよく通る。

結局,今朝は,楠木の大雁木を対岸(東側)から眺めることにした。ここも通学生がよく通るのだが,ここの土手は十分に広く,人が通っていない川のほうへカメラを向けるので,とくに気兼ねは必要ない。
 今日も,しじみ漁の小舟の姿が浮かんでいる。

Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 250mm F5, E100GP

これまで,西側からこれを眺めていたので,いつも逆光であった。逆光は勝利。光る川面にシルエットで描かれる小舟の姿は,個人的にはお気に入りである(2011年4月5日の日記を参照)。逆光で見慣れたものを順光で見なおすのも,また新鮮である。
 ところで,川は流れている。広島市内中心部のように潮の入ってくるような場所では,潮の干満によって,下流から上流へ流れることもあるが,一般的に川は,上流から下流へ流れるものである。だから,ずっと見ていると,しじみ漁の小舟も少しずつ流されている。三脚にマミヤプレススーパー23を据え,ピントグラスで構図とピントを整え,フィルムホルダにつけかえてシャッターをレリーズする,という手順では,小舟の位置が大きく動いてしまっていることもある。いわゆる「速写性」が求められるわけだ。
 「マミヤプレス」は,その名の通り「プレスカメラ」である。「プレスカメラ」の「プレス」は,圧縮ではなく「報道」の意味である。報道用のカメラは,本来,速写性が高いカメラなのだ。
 そう,ここで「マミヤプレス」の本領を発揮するのだ。
 レンズを,望遠レンズから標準レンズに交換する。被写体まで十分な距離があるし,天気もよいから,速いシャッター速度が使え,しかも十分に絞りこめる。ピント調整は,距離計を使ってあわせてもよいのだが,この状況なら目測で十分である。

Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP

川と空の配分,小舟の位置,そして背景のサクラ。三脚からおろして手持ち撮影であれば,刻々と位置を変える被写体にあわせて,自分も自由に位置を変えられる。6×9判という大画面を,手持ちで自由に写しとるのは,まさにマミヤプレスのプレスカメラらしい使い方だといえるだろう。

Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP

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