撮影日記


2010年11月07日(日) 天気:雨のち曇

ミノックスフィルムを現像する

ミノックスというと,超小型カメラの代名詞である。このような小さなカメラには,それ専用の小さなカートリッジフィルムが用意されている。そのフィルムを使うカメラは,ミノックスの製品以外にもいくつかあるが,私がはじめて入手したものは,浅沼商会が発売していた「アクメルMD」である(2010年9月18日の日記を参照)。
 このような小型カメラは,実際に使ってみてはじめて,おもしろさがわかるというものだ。カメラの大きさは,手のひらサイズどころではない。親指2本分といったところであろうか。だから,まさにいつでもどこでも携帯して撮影できる。ディジタルカメラのように,起動に時間がかかることもなければ,バッテリの消耗を気にする必要もない。ただ,カメラがあまりにも小さいため,どうしてもブレやすいような気がする。
 とまれ,買っておいたモノクロフィルム2本を撮り終わってしまった。

さて,撮影したからには,現像しなければならない。
 DPE店にまかせてしまうのが,当然ながらいちばん楽である。だが,自分で現像しようと思う。その最大の目的は,カートリッジを確保するためである。このような特殊なサイズのフィルムは,いつ,販売が終了してしまうかわからない。フィルムが入手できなくなると,せっかくの楽しいカメラも使い道がなくなってしまう。だがカートリッジを確保しておけば,ほかのサイズのフィルムを切って詰めかえるなどの方法で,いつまでもカメラを使い続けることが可能になる。そのためには,自分で現像するようにしておくのが,一等よい。そもそもそのために,今回はモノクロフィルムを買ったのである。
 とはいえ,ミノックス用フィルムを現像するための,リールなど専用の道具はもっていない。110フィルムと同じように,配線カバーに固定して塩ビ管で現像する方法(2010年2月18日の日記を参照)が考えられるが,ミノックス用フィルムの幅9.5mmにちょうどよい大きさの配線カバーは見つからない。どうするか。
 ミノックス用フィルムは,30枚撮りということになっている。1コマの大きさは8mm×11mm,コマとコマの間が2mmほどあるとして,長さは40cm強であることが予想される。これくらいの長さであれば,深めのお皿等でも現像できるのではないか,と考えた。100円ショップで見つけたこんな容器に,およそ500mlの現像液をなみなみ入れて,現像をおこなうことにしたのである。

もちろん,現像は暗室内でおこなう。長さ40cmほどなら,途中に折り返せばちょうどおさまるはずであるが,フィルムにはどうしても巻き癖がついている。両端をクリップで止めても,くるくると丸まってしまう。フィルムどうしが接触したり,現像液から出てしまったりしないように,手さぐりで位置を調整する。まあ,ちょうどよい攪拌にもなるわけだ。現像液が十分に深いので,これでも問題なく現像できたようである。
 そうはいっても,こういうやり方は,非常にめんどうである。ちょうどよい大きさの,配線カバーのようなものを見つけたいものだ。あるいは,乳剤面を外側にして,棒か何かにまきつけ,塩ビ管で現像してもよいのかもしれぬ。
 次の機会までに,なにか考えておくことにしよう。


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