撮影日記


2010年04月01日(木) 天気:雨

4月5日は「シノゴの日」

「今日は何の日?」は,よく話題になることである。世間にはいろいろな「記念日」があるが,よく知られているものもあれば,あまり知られていないものもあるだろう。また,有力な団体等が制定した記念日もあれば,そうではない記念日もあるかもしれない。「日本記念日協会」というものがあり,そこでは有料で,記念日の登録をおこなっているという。そういうサービスも登場するようになっているのが,「今日は何の日?」という話題である。
 ところで,「記念日」を言うのは自由だ。そこで,「大判写真の日」を提唱することにした。大判写真とは,4インチ×5インチ以上の大きなシートフィルムを使って撮ったものをさす。そのサイズには,4×5判のほか,5×7,8×10,11×14などがある。これらのサイズを日付にあてはめ,4月5日,5月7日,8月10日,11月14日を「大判写真の日」にすればよい。そのうち4月5日は,4×5判の日,すなわち「シノゴの日」となる。
 「4月5日はシノゴの日」というのは自由だが,言いっぱなしもおもしろくない。そこで,久しぶりに4×5判の写真を撮ることにした。ほんとうは4月5日に撮るべきなのだが,4月5日は平日だ。その日に写真を撮る余裕があるかどうかはわからない。時間があるうちに撮っておくことにする。

今日は午後から時間が自由になる。ちょうどサクラも見ごろ撮りごろを迎えている。ところが天気予報は雨。いや,雨だからこそ,サクラを撮ってみよう。ただ,すぐに結果がほしいので,モノクロで撮影することにした。
 こういうとき,いつもならタチハラフィルスタンド45の出番となるのだが,今日は少し気分を変えて,OKUHARA CAMERAの組立暗箱を使うことにする。これは,四切1/2用の組立暗箱なのだが,譲り受けたときにバック部のアダプタが何種類か附属していて,4×5判の撮影も可能になっている。
 このOKUHARA CAMERAというのは,今ひとつよくわからない製品である。なんと言ってもいつごろの製品なのかが,不明である。「OKUHARA CAMERA MFG CO.LTD / OSAKA JAPAN」と書かれたプレートがついているので,大阪にあったメーカーなのだろうということはわかるのだが,それ以上,なにもわからない。

OKUHARA CAMERAの組立暗箱は,フォーマットが大きいだけあって,折りたたんでもかなり大きい。タチハラフィルスタンド45と並べてみれば,タチハラのコンパクトさが際立つというもの。また,見た目以上にずっしりと重い。そんな重いカメラをもって,雨のなかを歩く。この時期,例年のように,楠木の大雁木へ(2009年3月30日の日記を参照)。傘をさしながら三脚を立てる。カメラを組み立て,レンズを装着。FUJINON W 150mm F5.6は,4×5判の撮影のときにもっともよく使うレンズなので,実際の撮影そのものはたいした違和感もない。

OKUHARA CAMERA, FUJINON W 150mm F5.6, NEOPAN 100 ACROS

ともあれ,4月5日「シノゴの日」を意識して,4×5判の撮影をしたのは事実だ。
 大判写真の撮影にご無沙汰している人には,この機会に,大判写真の楽しさを思い出していただきたい。大判写真を未体験の人には,この機会に,大判写真にもチャレンジしていただきたい。次の「大判写真の日」は,5月7日だ。5月7日には5×7判の撮影が望ましいのだが,4×5判以上ならなんでもいいことにしよう。つまらないネタであるが,こんなことがきっかけで大判写真を楽しむ機会が増えるなら,とても喜ばしいことである。
 なお,6月4日から9日の約1週間は「中判写真週間」である。なぜこの日なのかは,少し考えればすぐにわかるであろう。


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