撮影日記


2009年05月27日(水) 天気:晴のち雨

ニコン・ミニより携帯電話機?

昨日,仕事で訪れた場所は,その周辺に多数の警察官が配備されており,ものものしい雰囲気に包まれていた。もっとも,「今日はなんの会合ですか?」「あ,○○です。」というだけですんなりと入れてもらえる。官公庁のように,身分証明書のようなものの提示も求められることもなかった。建物の外はものものしくても,なかでおこなわれたのはちょっとした講演会だから,なごやかなもの。

講演会が終わって,そこを出たのは20時半ころ。そして1泊。
 昨夜は,久しぶりに浅草に泊まることにした。よく利用するのは,浅草寺の二天門近くにあるホテル。仕事での行き先が銀座線の沿線にあったころには,とくによく利用していた。なにせ浅草は,銀座線の始発駅。朝の通勤時間帯だと,銀座線渋谷行きは,上野駅あたりから驚異的に混みはじめる。しかし,始発の浅草駅では,まだまだ空いている。なにせ始発駅だから,1本次の列車にすれば,ほぼ確実に着席も可能。さらに,浅草は,銀座線沿線ではもっとも宿泊が安いと感じる(週末や観光シーズンだと,少し事情がかわってくるようだが)。とても,都合がよいのである。
 久しぶりに泊まったそのホテルは,どうやら部屋の改装をしたようだ。二天門のそばなので,銀座線の浅草駅からだと少し距離があるが,仲見世や浅草寺をぶらぶらと歩いてみるのも,いいものだ。今後も,利用したいホテルである。

今回は荷物をコンパクトにまとめたかったので,一眼レフカメラを用意するのはためらわれた。久しぶりにキエフを使おうかと思ったが,これは見た目以上に,大きく重く感じられる。それに対してバルナックライカ型のカメラは,沈胴式の標準レンズを組み合わせておけば,驚くほどコンパクトになる。ただ,露出計も用意しておかねばならない。
 だから,すなおにコンパクトカメラを持ち出すことにした。最近,入手したペンタックス「ESPIO928」をもっと使いこんでみるのもおもしろそうだ。ポケット三脚でも用意しておいて,夜景の試し撮りもしておきたい。ところが,「ESPIO928」は,意外と厚みがあるのだ。
 そこで,これも久しぶりのニコン「ミニ(AF600)」の登場となる。さすがは,発売当時,世界最小最軽量のライカ判フルオートカメラである。荷物として,まったく邪魔にならない。
 夜の浅草寺は,ライトアップされていた。こういうシーンは,ちょっと記録しておきたくなる。ところがペンタックス「ESPIO928」をあきらめた時点で,ポケット三脚を用意するのを忘れてしまっている(笑)。だから,ニコン「ミニ」で撮ってみることはためらわれる。そこで登場するのが,携帯電話機のディジタルカメラ機能。

携帯電話機にディジタルカメラ機能がついたころは,30万画素程度で固定焦点という,カメラとしてはほとんど使いものにならないようなものだったが,最近のものはそうでもない。これは,500万画素でオートフォーカスが効くうえに,手ぶれ補正もおこなわれるという。広角気味の単焦点レンズになっているので,ライトアップされた建物が,気軽に写せてしまう。
 この携帯電話機を使うようになって以来,個人的には「コンパクトディジタルカメラ」の存在意義に疑問を感じるようになってしまった。たしかに,携帯電話機のディジタルカメラ機能よりは,画質面でも機能面でも,全体の使い勝手においても,「コンパクトディジタルカメラ」のほうが勝っているだろう。しかしながら,いつでも充電した状態で,いつでも取り出しやすいように持ち歩く習慣ができているという面においては,携帯電話機には到底かなわないのである。
 撮影が主目的ならば,荷物が大きくなるのも厭わずに,ディジタル一眼レフカメラを用意していけばよいのである。

 

今朝は少し早起きして,言問橋周辺や浅草寺を散歩してみる。ニコン「ミニ」で撮ってみたが,このコンパクトさはとてもありがたい。28mmというレンズも,こういう撮り方には,よくあっているように思う。
 しかしながら,ニコン「ミニ」は,決して快適なカメラではない。使用感において,重大な問題があるのだ。それは,レリーズの反応があまりに遅いことである。このストレスはけっこう大きく,ニコン「ミニ」の出番は少なくなっているのだろうと感じるのであった。


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