撮影日記


2008年09月13日(土) 天気:晴のち大雨

太田川橋を見おろす

暑さ寒さも彼岸まで,とはよく言ったものだ。9月になっても,昼間,陽のあたるところはまだまだ暑い。そうは言っても,吹いてくる風はすでに涼しく,写真を撮りに出かけよう,という気にさせてくれる。
 もちろん,朝晩はたいへんすごしやすくなった。

天気予報では,午後から雨になるという。
 そこで,お昼ころまでに撮り終えられそうなものとして,今日は,太田川を渡る可部線を撮りに行くことにする。撮影場所は,太田川橋の南西側の,国道54号線の歩道。ここは,国道54号線が高いところを通っており,そこの坂が急なためか,歩道を通る人も少ないようで,落ち着いて撮影ができそうな場所なのである。実際,今日の撮影中,歩道を通る人はいなかった。
 ここを訪れるのは,およそ半年ぶり。2008年2月16日の日記では,「次回,ここにあらためて訪れる際には,Zoom-NIKKOR AUTO 50-300mm F4.5 (Ai改)を用意してくるのもおもしろそうだ。」と書いたが,それは実行しなかった。今日,用意したレンズは,Reflex-NIKKOR 500mm F8 (new)である。300mmでは物足りないので,欲張ることにしたのだ(笑)。
 Zoom-NIKKOR AUTO 50-300mm F4.5 (Ai改)ではなくReflex-NIKKOR 500mm F8 (new)を用意した理由は,もう1つある。それは,その大きさだ。Zoom-NIKKOR AUTO 50-300mm F4.5 (Ai改)持ち出すと,ほかのレンズやカメラを持ち出す気にはならない。まあ,高倍率ズームレンズは,「これ1本」で済ませるためのレンズであろうから,ほかのレンズやカメラを持ち出す必要はないのだが。
 だが,今日は,ほかのカメラを持ち出したかったのである。

ここ数年,本城直季氏が撮る,ミニチュアのように見える風景写真が話題になっていた。そのマネをしたく,TACHIHARA Fielstand45を使ってみたかったのである。ミニチュアのような効果を強調するには,トップライトのピーカンなときがよいとのこと。今日のような明るい薄曇りの日は,そのような効果を得るには適していないかもしれない。ただ,4×5判のフィルムもそろそろ「使用期限」が切れそうだし(笑),ホルダに装填してからもいささか月日が経過しているため,この際,消費しておきたいのである。

上八木駅から現地までは,荷物が軽ければ5分少々あれば到達できる。ただ今日は,SLIK ザ・プロフェッショナルを担いでいるので,そんなに早く歩くことはできない。それでも,上八木駅で降りた可部行きの電車が可部駅で折り返してくるまでに,Nikon F-801とReflex-NIKKOR 500mm F8 (new)をセットして待ちかまえておくことは可能だった。

Nikon F-801, Reflex-NIKKOR 500mm F8 (new), EBX

こんどは,TACHIHARA Fielstand45をセットする。
 列車は,ほぼ20分間隔で運転されている。ここは終点の可部駅と,のぼり列車とくだり列車の交換駅である梅林駅の中間に近い場所のため,のぼり列車と下り列車をあわせて考えれば,ほぼ10分おきに列車が通過する。カメラをセットして,次の列車を待つには,手ごろな間隔であると言えようか。
 レンズはやや長めの,FUJINON W 210mm F5.6を使用する。惜しむらくは,太田川を渡る可部線の鉄橋が斜め方向になるため,鉄橋だけにピントをあわせてほかをぼかすというのが,いまひとつうまくいかない。それでも,これくらいの写真は撮ることができるようだ。実際には,鉄橋の手前の建物にピントが合ってしまっているのだが。

TACHIHARA Fielstand45, FUJINON W 210mm F5.6, E100VS

ちなみにこのフィルム,ホルダに装填したままでふた夏を過ごさせてしまったせいか,さすがに激しい色かぶりをおこしていた。ということで,スキャン時に思いっきり色補正をしているので,あしからず。f(^^;
 でも,元の「色がおかしい」状態の方が,なんか「ミニチュア」っぽさが強調されているような気がする。

このあと,太田川を渡る鉄橋を正面に近い位置から見える場所に移動。ふたたびNikon F-801にReflex-NIKKOR 500mm F8 (new)をとりつけ,可部駅からの電車を撮った。

Nikon F-801, Reflex-NIKKOR 500mm F8 (new), EBX

天気は,ときおり晴れ間が覗くものの,全体としては薄曇りである。午後からは雨が降るという予報もあり,これ以上,天気がよくなることはないものと判断。Reflex-NIKKOR 500mm F8 (new)でも,TACHIHARA Fielstand45でも,それぞれ一通り撮影したので,今日はこれで撤収。
 念のために書いておくが,私は「鉄」ではない。

いったん帰宅し,午後,いつものところへ水を汲みに出かける(2008年2月9日の日記を参照)。
 クルマで上八木駅付近を通過するころ,天気予報通りのどしゃ降りの雨だ。撮影撤収の判断は,正しかったようである。
 水を汲んだ帰り道,「カメラのキタムラ 可部店」に立ち寄ってみる。ウィンドウのなかにあった,「OLYMPUS L-10 super ×1.7テレコン」が¥1,980というのが,ちょっと気になる。よくみると,¥1,980というのは,「×1.7テレコン」だけではなく,「OLYMPUS L-10 super」(取扱説明書やケースも付属)も含めてのもののようだ。
 とても気になったのだが,今日はなぜか,それを保護ことはしなかった。
 もしかすると,後悔することになるかもしれない。
 中古カメラ道・心得の条の第3は,「買っても後悔,買わずとも後悔。同じ後悔するなら,買って後悔しよう。」である。最近,ZENZE BRONICA ETRSやMamiya RB67 Prefessional S,各種ポラロイドカメラ等を立て続けに保護していたので,少し疲れているのかもしれない。


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