撮影日記


2008年09月03日(水) 天気:はれ

セミ判一眼レフは,
小型軽量が魅力だね

この日記を読まれている方の多くは,「いつもカメラを持ち歩いていたい」と考えておられるのではないだろうか。いや,実際に「いつもカメラを持ち歩いている」という方も,少なくないかもしれない。

私も以前から,「いつも持ち歩く」ために理想的なカメラを追い求めてきた。

たとえば,フルオートのコンパクトカメラを選んだこともある。新しいものほど小型軽量化が進められており,まさに,いつも携帯できる大きさになっている。しかし,不満点もあった。1つは,ピントがどこにどうあっているのか確認する術がないことである。さらに,シャッターレリズボタンを押してから,実際に露光されるまでのタイムラグが妙に長いことや,その感覚がつかみ難い点あげられる。また,電源投入後,設定がリセットされ,たとえばフラッシュが自動発光状態になってしまうことも,不満に感じられる点である。
 これらの不満は,実は比較的古いコンパクトカメラを使うと,ある程度は解消される。たとえば初期のオートフォーカスコンパクトカメラの場合,ファインダー内に,被写体までの距離がどれくらいあると判断したかを示すインジケータが装備されているものがあった。この時代のカメラは,シャッターレリーズ部分に機械的な連動もまだ残されていたりするので,レリーズ時のタイムラグが比較的わかりやすい。また,フラッシュの自動発光機構がないものもある。

ピントを確実にあわせることを重視すれば,たとえば距離計を内蔵したファインダーをもつカメラ,いわゆるレンジファインダーカメラも,選択肢として考えられる。たとえば,バルナックライカを模倣したようなカメラはかなりコンパクトだ。コニカC35やフジカGE-RのようなEEカメラは,さらにコンパクトである。キヤノネットやミノルタ・ハイマチックなどは,かなり重いという欠点があるものの,レンズの性能に安心感が強い。
 欠点としては,やはり,構図がきちんと決めにくいことがあげられる。

こんなことを言っていると,結局,一眼レフカメラしか選択肢が残らない。
 たとえば,ズームレンズ一体型の一眼レフカメラがある。とくに凝ったことをしないなら,必要な機構が盛りこまれたこのようなカメラは,とても便利である。
 しかし,重大な欠点もある。
 それは,「重い」ことである。なぜか,この種のカメラは,妙に重い。レンズ交換ができないため,そこに搭載されたズームレンズは,性能的にかなり「がんばっている」のであろう。その結果,全体として,どうしても重くなるようだ。また,筺体も大柄である。

結局。すなおに,Nikon EMのような小型軽量でシンプルなAE一眼レフカメラと,Ai NIKKOR 50mm F1.8Sのようなコンパクトで明るい標準レンズとを組み合わせて使えばいいのである。レンズは,多少暗くてもコンパクトな標準ズームレンズを選ぶのもいいかもしれない。ここで欲張って,大口径ズームレンズや高倍率ズームレンズを選ぶのは本末転倒。
 ただ,これではあまりに素直すぎて,「おもしろみ」に欠けるのである(笑)。

と,まあ,このように,「いつも携帯したいカメラ」は,気分次第でいろいろと変わってきたものだ。
 最近「いつも携帯しているカメラ」は,モノクロネガフィルムを装填したMamiya Uと,カラーネガフィルムを装填したOLYMPUS LT-1である。これらが最近のお気に入りである,というわけではない。たまたまフィルムを装填したところ,なかなか撮り終わらないというだけのことである(笑)。

午前中に,広島市内中心部方面へ行く用事があった。用事が早く済んだら,平和記念公園へ行ってみることにする。こういうときも,当然ながら,カメラを持って行きたい。
 今日は,写真を撮ることが主目的ではないので,午前中の用事のじゃまにならないように,機材は小さなバッグ1つだけ済ませたい。そこで今日は,ZENZA BRONICA ETRSを使うことにした。

ZENZA BRONICA ETRSに,120ロールフィルムホルダとZENZANON MC 75mm F2.8を装着し,ZENZANON MC 150mm F3.5も用意した。さらに,露出計,予備のフィルムやフィルタ等も入れておくことができる。
 ちなみに,このバッグにMamiya RB67のシステムを入れようと思えば,レンズは1本だけでがまんしなければならないだろう。

セミ判一眼レフカメラのコンパクトさを思い知る瞬間である。

ちなみに,2008年9月1日に,平和記念公園の夜景を撮影するためにMamiya RB67 Professional Sを持ち出すのに使ったバッグに,ZENZE BRONICA ETRSを入れてみると,このようになる。

ZENZA BRONICA ETRSの場合,標準レンズZENZANON MC 75mm F2.8と120ロールフィルムホルダを装着した状態のカメラがすっぽりと入り,さらにもう1本のレンズZENZANON MC 150mm F3.5と露出計を入れても,まだ十分なスペースがある。

Mamiya RB67 Professional Sの場合も,レンズ2本(Mamiya-sekor 90mm F3.8とMamiya-sekor 127mm F3.8C),露出計を収納することができる。しかしこの場合,カメラボディに120ロールフィルムホルダを装着したままにはできるが,レンズははずしておくしかない。バッグからすばやく取り出して,さっと写すようなことはできそうもない。

ちなみに,このバッグには,Mamiya Universal Pressを収納することも可能である。2本のレンズ(Mamiya-sekor 100mm F3.5とMamiya-sekor 50mm F6.3)を入れられる点は同じであるが,ロールフィルムホルダはボディからはずしておくしかない。しかも,平面性がよいと評価の高いフィルムホルダであるが,そのかわりにたいへん長い形状をしている。そのため,これは外のポケットに入れておくことになる。

ともあれ。
 セミ判一眼レフカメラのコンパクトさを,あらためて思い知るべし。なのである。
 まあ,すなおに35mm判一眼レフカメラを使えば,荷物がさらにコンパクトに収まることに気がついていないわけではないが。


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