撮影日記


2008年09月01日(月) 天気:はれ

RB67で平和公園ライトアップを撮る

今日から2日間,広島市で「G8下院議長会議」が開催される。今日は,各国の議長が来日し,記念コンサートの鑑賞がおこなわれるとのこと。国際会議場でおこなわれる会議は,明日の予定らしい。
 これへの支援として,8月31日から9月2日の予定で,平和公園のライトアップ事業がおこなわれる。ちょうど一昨日の土曜日,平和公園に立ち寄った際に見かけた「折り鶴」(2008年8月30日の日記を参照)も,そのライトアップ事業の1つであると思われた。
 こういうときには,夜景を撮るために,多くの人が平和公園を訪れることが予想される。その一方で,写真を撮ることが目的の人は,初日である昨日に集中するのではないか,とも考えられた。なんといっても,昨日は日曜日である。それほど混雑しないなら,私にとっての主力カメラであるMamiya Universal Pressのシステムを持ち出したいところである。いや,しばらく使っていない,Tachihara Fielstand45を持ち出すのも一考に値する。
 いろいろと考えてみたものの,「短時間でさっさと撮ってしまいたい」ことと,「先日いただいたレンズ(2008年8月22日の日記を参照)の試運転をしてみたい」ことから,Mamiya RB67 Professional Sを持ち出すことにした。

小型のバッグに,RB67一式を詰めこむ。

三脚は,SLIK ザ・プロフェッショナルを持ち出したいところだが,通勤の帰りに立ち寄るつもりなので,あまり大荷物にするわけにはいかない。「根性無し」と罵られるかもしれないが,素直にSLIK マスターを持ち出した。ただ「根性無し」と言われないために,平和公園までは歩くことにする。
 のんびり歩いて行けば,十分に暗くなってから,平和公園に到着する。平和公園に,カメラを持った人の姿は少なく,少し安心する。まあ,カメラを持った人の姿が皆無ではないことは,言うまでもなし。ただ,カメラを持った人よりも警察官の姿の方が多いのは,各国の要人が集まることを物語っている。

今日は風が弱い。また,潮が動かない時間帯なのか,川が静かである。こんなときは,川面に原爆ドームの姿がきれいに映りこむのが期待される。まずは,原爆ドームの対岸でカメラを構えることにした。
 いま,Mamiya RB67用に入手しているレンズは,90mm F3.8と127mm F3.8の2本である。原爆ドーム本体だけを撮るなら,標準レンズで十分な位置であるが,川面に映った像までとりこもうと思えば,広角レンズがほしいところである。なるべく本体も川面の像も写せるポジションを求めて,カメラの位置や高さを調整するが,やや短めのMamiya-sekor 90mm F3.8でも少々厳しい。RB67特有のレボルビング機構を活かし,縦位置にすることでなんとか画面内に収めることができたのが,この写真である。

Mamiya RB67S, Mamiya-sekor 90mm F3.8, PRO800

つづいて,土曜日に見かけて気になった,「原爆の子の像」前の折り鶴のところへ移動する。
 折り鶴の向こうに原爆ドームが見通せる位置に三脚を立てると,少し離れた場所に,カメラを持った人が並んできた。
 「原爆の子の像」の方には,何名かの警察官の姿が認められる。ただ,それほどの緊張状態にあるわけではないのか,私も隣の人も,とくに睨まれることもなかったようだ。
 ファインダーを覗いて,折り鶴にピントを合わせてみる。折り鶴には,いろいろなメッセージが寄せ書きされている。土曜日には,この折り鶴はまっ白だったので,日曜日に寄せ書きがなされたのであろう。そのときには,写真を撮る人が多かったものと想像できる。
 ところでこの折り鶴であるが,予想通り,行灯のようにぼんやりと光る。ただ1つ,予想と異なっていたのは,色も変わることである。
 ここでは,Mamiya-sekor 127mm F3.8Cを使い,少しでも原爆ドームを引きつけることを狙っている。ほんとうなら,Mamiya Universal Pressを使い,もう少し後ろから望遠レンズMamiya-sekor 250mm F5で撮りたいところであるが。ともあれ,これがMamiya-sekor 127mm F3.8Cでの最初のカットになったのだ。

Mamiya RB67S, Mamiya-sekor 127mm F3.8C, PRO800

最後に,原爆ドームの方へ移動する。
 柵の前にしゃがみこみ,低い位置から,折り鶴と原爆ドームをねらうようにする。ここでも,Mamiya-sekor 90mm F3.8では少し苦しい。もう少し広角なレンズがほしいところだ。できればMamiya Universal Pressではなく,Tachihara Fielstand45を使いたかったところだ。もちろん,すなおにアオリ(ライズ)撮影がしたいのだ。とはいえ,冠布を被り,地面に這いつくばってピント調整等をするのは,かなりつらいものがある。こういう低いポジションでの撮影においては。Mamiya RB67のウエストレベルファインダーは,やはり好都合なのである。

 
Mamiya RB67S, Mamiya-sekor 90mm F3.8, PRO800

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