撮影日記


2008年08月13日(水) 天気:はれ

「ましかくプリント」というらしい

谷町線東梅田駅を降りたら,いつものように八百冨写真機店ディアモール店を覗いてみる。
 今日も,気になるものが,いくつかあった。

まずは,「マミヤUシルバー」である。「マミヤU」といえば,半球状に盛り上がったレンズ鏡胴部分に,一昔前の近未来感覚がある独特のデザインが特徴だ。よく見かけるものはブラックボディであるが,カラーバリエーションとしてシルバーボディもある(2007年11月9日の日記も参照)。シルバーボディの方が,その近未来感覚が強調されているように思われ,魅力的だ。残念なことに,そのシルバーボディは,まだ入手していない。
 八百冨写真機店ディアモール店の店頭にあった「マミヤUシルバー」は,傷みも少なく,説明書等も残っているとのことで,かなり「よいもの」であるように見える。
 しかし,そこには重大な問題がある。
 福沢さんと,樋口さんと,野口さん,3人に揃っていただいても,まだちょっと届かない,そんなお布施が必要とされているのであった。

そのウインドウの裏側には,なぜかフジ「DL-20」が転がっていた。このクラスの簡便なカメラであれば,数100円という価格を期待するところであるが,その価格は意外と強気である。ホワイトボディということが,強気の背景であろうか。それとも「DL-20」には,なにか人気の秘密でもあるのだろうか?気になるのであった。

その他には,たとえばカウンタの上に置かれていた,「故障品」扱いのRB67用65mmレンズが気になった。しかし,置いてあるのがカウンタの上である。なんか,手にとっていじくりまわす気にならない。それに,「故障品」としては,少々強気な価格設定に感じられる。だからもしかすると,あまり支障のない「故障」なのかもしれないが,ここは華麗にスルーすることにする。するする。

ということで,東梅田駅寄りから店内に入り,カウンタの前を通って反対側から店を出ることにしたのである。

店を出るとき,足元に目をやると,そこには妙に強気な価格のレンズ付きフィルムがあった。詳細は覚えきれなかったが(^^;,どうやら「スクエアフォーマット」になっているようである。そして,「これで撮影したら,必ず当店でプリントを」という意味のことが書かれている。
 なるほど。
 特殊なフォーマットで撮影させることで,フィルムを購入した顧客に必ず自店でプリントまで依頼させるということだな。
 八百冨写真機店ディアモール店は,いわゆるクラシックカメラの扱いが大きいように見える。クラシックカメラに興味をもった人は,二眼レフカメラを使うことも多いだろう。そうするとこの店では,スクエアフォーマットでのプリントを依頼される機会も少なくないものと想像する。

そういえば最近,「ましかくプリント」という単語をたまに見かける。正方形の画面にプリントするサービスを,そう呼んでいるようだ。
 正方形の画面,スクエアフォーマットといえば,クラシックな二眼レフカメラや,あるいはハッセルブラッドのような高級舶来カメラが,まず連想される。これらは,どちらかというとマニア層がよく使うものと思われる。そういう層に対して,「ましかくプリント」という単語は,なんとなく似あわない。この単語はむしろ,LOMO「LC-A」(私は,入手していないし,使ったこともない)などから写真に興味をもった層に似あうような気がする。

そうだ。
 スクエアフォーマットといえば「HOLGA」というものがあった(私は,入手していないし,使ったこともない)。
 そういえば,ポラロイド600も,ほぼスクエアな画面だ。
 このあたりのユーザ層は,LOMO「LC-A」に興味をもつ層と,重なるところもあるだろう。「ましかくプリント」はもしかすると,終了するポラロイド600に代わるサービスとなりえるのかもしれない。・・・・というのは,大げさか(笑)。

ふと,数年前に試しにつくってみた,スクエアフォーマットのニコンEMとニコンFを思い出した(2002年7月20日および7月27日の日記を参照)。「つくった」というのも,大げさな表現ではある。フィルム面とファインダーに,マスクを入れただけなのだから(「ジャンク大帝」  http://www.awane-photo.com/home/taitei/tech/fsq.htm 参照)。
 このやり方では,フィルムの消費量は変わらない。プリント時にトリミングせず,撮影時にトリミングをしているだけだ,という見方もできるだろう。正方形にプリントするのだから,どのみち印画紙にも大きな無駄が生じる。しかし,最終的なプリントを正方形にしたいのであれば,長方形のファインダーで撮影してトリミングするよりも,正方形のファインダーで撮影した方が,イメージがつかみやすいのは間違いない。
 しばらく使ってみたものの(2004年10月14日の日記を参照),結局,そういう目的には二眼レフカメラを使うようになってしまい,出番がなくなってしまった。このときのニコンEMの方については,マスクをはずして元にもどし,友人に譲ってしまっているので,すでに手元にはなかったりする。

Nikon F, Ai Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.5S, PX

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