撮影日記


2008年07月13日(日) 天気:晴

210円で交換レンズを楽しむ

昨日の日記のつづき。
 マルシンカメラの魅力の1つは,店内に多数のジャンクカメラが並べられていることである。比較的新しいカメラもあれば,かなり古いカメラもある。16mmカメラのようなミニチュアカメラがあるかと思えば,大判カメラのパーツがあったりもする。そして,交換レンズも豊富にごろごろしているのである。
 そんな交換レンズのなかに,おもしろいものがあった。「TORA」というのがブランド名なのであろうか,キヤノンFDマウントのズームレンズである。全体にコンパクトな製品であるが,その下部に妙に大きな四角い部品がついている。もしかして,いわゆる「単体AFレンズ」であろうか?と手にしてみると,「パワーズーム」とのことである(笑)。こういうおもしろいレンズは,「話のネタ」として入手したい。しかし,そこにつけられた価格は,ただの「話のネタ」として支出するには,かなり高価なものである。といっても,5000円弱ほどのものであるが。レンズそのものの性能もあやしく,なによりもキヤノンFDマウントということで,私としては実際に使うことがほとんど考えられないので,こういうものはすなおに見送ることにしようと思う。
 もし,どなたかこれを購入した方がいらっしゃれば,ぜひともあなたのブログ等でネタにされることをおすすめしたい(^_^;

さて。交換レンズをさらに眺めてみると,さきほどの「TORA」のパワーズームレンズのように妙に高価に感じるものとは逆に,妙に安価に感じるレンズを見つけてしまった。タムロンの70-150mm F3.5というごくごく平凡な仕様の「20A」というズームレンズで,価格は210円である。見たところ,致命的なトラブルが生じているようには思えないので,マミヤRB67用フィルムホルダとともに買っておくことにした。なお,同じタムロンの70-150mm F3.5というズームレンズで1000円以上の値段がつけられているものがあったが,それはよく見ると「20AB」というモデルである。
 タムロンのマニュアルフォーカスレンズは,アダプトール2という自動絞り等に連動した交換マウントになっている。だからこのレンズは,いろいろなカメラで試すことができるわけだ。

さて,このレンズは「使える状態」にあるのか,それとも気がついていないだけで「致命的なトラブルを抱えた状態」にあるのか。70-150mmという焦点域は,高倍率ズームが当たり前の現代的感覚では物足りないものがあるだろう。しかし,手もちで手軽に使える焦点域をカバーしていると考えれば,これで十分ということも言えそうだ。フィルタ径は49mmで,全体的にかなりコンパクトな望遠ズームレンズである。また,最大1/3倍までの撮影が可能な点も,おもしろそうである。同様な焦点域のズームレンズであるNikon LENS Series E 75-150mm F3.5にくらべて,はるかにコンパクトで接写が可能であることは,とても魅力的だ。
 20Aの発売時期は,タムロンのウェブサイトによれば1980年から1984年とのことである(*1)。また,20ABは,フォーカスリングの回転方向を逆にしたもので,発売時期は1982年から1983年とのことだ(*2)。そうか,ニコンをおもに使用する者としては,20ABを選択しなければならなかったのかもしれない。もしかすると20ABというのは,ひそかに「レアもの」だったりしたのだろうか?

タムロン 70-150mm F3.5 (20A)

*1 http://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/20a.htm

*2 http://www.tamron.co.jp/data/a2-lens/20ab.htm


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