撮影日記


2007年12月31日(月) 天気:曇ときどき晴

今年やってきたカメラたち
〜7月から12月

今年の後半は,ジャンクカメラの救出が目だつものとなった。6月にキヤノン「EOS10」とズームレンズのセットを救出し,復活させた後,博多で「ポケットフジカ350ZOOM」をやはりジャンクコーナーから救出している。
 7月には,ジャンク状態でいただいていながら,長い間放置していたリコー「MIRAI」をようやく動作可能な状態にすることに成功した(2007年7月5日の日記を参照)。リコー「ミライ」(RICOH MIRAI)は,ズームレンズ固定式の一眼レフカメラである。直方体に近く,カバン等へのおさまりのよいボディに,35-135mmのズームレンズ,マクロ機構,フラッシュを内蔵し,オートフォーカス,プログラムAE,パワーズーム,オートワインダー等の自動化がすすめられたカメラである。これ1台で,かなりの場面の撮影がこなせることは想像に難くない。しかし,リコー「MIRAI」は,拡張性というものが皆無に近い状態である。そのままでかなりの撮影に対応できるものの,そのままでは対応できないような撮影には,ほとんど手も足もでなかったりする。また,収まりのよいボディは,ほかの一眼レフカメラにくらべてコンパクトであるが,あまりにも重いのである。ボディがコンパクトなだけに,その重さがいっそう増して感じられる。この種のカメラは,後に「中途半端な存在」として批判的に語られることも多いように思うが,コンパクトカメラユーザと一眼レフカメラユーザのどちらにも満足してもらうことを狙った,意欲的なカメラであったことは間違いないだろう。この後,いわゆる高級コンパクトカメラのブームが訪れていることを鑑みれば,高機能高級コンパクトカメラの先駆けという位置づけだった,と考えることもできるかもしれない。

8月には,リコーフレックスを2台いただいた(2007年8月16日の日記を参照)。シャッターユニットにセイコーシャラピッドを採用した高級機「リコーフレックスVII」(RICOHFLEX VII)と,廉価版「リコーフレックスVIIs」(RICOHFLEX VIIs)である。これらはジャンク状態だったが,清掃し,組み立て直して,実際に撮影してみたところ,不思議と高級機「リコーフレックスVII」よりも,廉価版の「リコーフレックスVIIs」の方が,使い心地がよく感じたものである。いわゆる素人修理であるため,組み立てたときの精度に問題があるのかもしれないが,そもそも「リコーフレックス」はシンプルで廉価な二眼レフカメラである。廉価版の「リコーフレックスVIIs」の方が,リコーフレックスとしての本質を継承していた,ということかもしれない・・・・と,勝手に思っておくことにしよう。

そういえば,今年はリコーのカメラに縁があったのであろうか。このあと11月には,ゼンマイ巻き上げで連写も可能なリコー「AD-1」(RICOH AD-1)を,やはりジャンクコーナーから救出している(2007年11月7日の日記を参照)。リコー「MIRAI」を復活させたことに対する,神のお恵みだったのであろうか。

AF(オートフォーカス)システム一眼レフカメラは,ペンタックス,オリンパス,キヤノン,京セラ,ニコン,ミノルタから発売されていた。ニコンは以前から愛用しているし,昨年までに,オリンパス「OM-707」(2005年3月20日の日記を参照),ミノルタ「α-8700i」(2006年5月26日の日記を参照)を入手していた。6月にキヤノン「EOS10」を入手し,あとはペンタックスと京セラだけ,という状態であった。
 ニコン,オリンパス,ペンタックスについては,AF一眼レフカメラとMF(マニュアルフォーカス)一眼レフカメラとでレンズマウントは共通であり,システムとしては一連のものである。一方,キヤノン,ミノルタ,京セラは,AF一眼レフカメラとMF一眼レフカメラとでレンズマウントは異なり,システムとしては別のものである。そう考えると,すでにKマウントのペンタックス「ME」等を入手しているので,まったく所有していないシステムというと京セラということになる。
 だから,京セラのAF一眼レフカメラも,価格が安ければぜひ入手しておきたいところであった。そこで,ジャンクコーナーに,京セラ「210AF」を見つけたときには,迷わず救出したのである(2007年9月19日の日記を参照)。このとき,特徴であるペンタフラッシュが失われた状態であったが,後にやはりジャンクコーナーで京セラ「230AF」用ペンタフラッシュを救出することができ,ボディの色が微妙に違うのであるが,ペンタフラッシュがそびえたつ京セラ「210AF」の特徴的な姿を拝めるようになったのである。

ジャンクワゴンから救出したカメラは,ほかにも多数ある。そのうち,とくに印象的なものとしては,フジ「連写カルディアByu〜n」があげられる。これも,たいへん変わったカメラだ。

さらに,10月の写真展の際に,また別の友人から多数のカメラをいただいている。結局,今年は多数のカメラを入手しているものの,「いただきもの」が決して少なくない。とてもありがたいことである。この場にて,改めて御礼申しあげる。
 ところで,「いただきもの」ではない,いくばくかのお金を払って入手したカメラのうち,もっとも高価だったカメラはなんだっただろうか,と考えた。私の記憶がたしかなら,5000円で入手したDACORA「Dignette」だったはずだ(2007年10月27日の日記を参照)。本来なら,どちらかというと安価な製品であったはずのこのカメラが,今年の私にとってはもっとも高価なカメラだったのである。

さて,今年,最後に入手したカメラは,11月にジャンクワゴンから救出したリコー「AD-1」などであろう。「など」と書いたのには理由がある。このとき,リコー「AD-1」と同時にジャンクコーナーから救出したカメラがあるからだ。ちなみにそれらのカメラは,今のところ復活させられそうな見通しが立っていない。そのため,まだ「撮影日記」のネタとしても取り上げていない。こういう中途半端な状況が「今年最後のカメラ」になるのは,あまり愉快なことではない。
 そこで,もう少し考えてみた。そうだ,12月に機種変更した携帯電話があるじゃないか。これは,500万画素の立派なディジタルカメラである。NTT DoCoMo「P905i」が,今年,最後に入手したカメラである。ということにしておこう。なお,「P905i」は,PHSの解約にともなって端末代金無料で機種変更したものであるため,今年,もっとも高価だったカメラは,DACORA「Dignette」で問題ない。

さいごに。

今年も,「撮影日記」をご愛読くださった皆様には,厚く御礼申しあげたい。また来年も引き続きご愛読のほど,お願い申しあげ候。


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